「この飛行機、6畳の“お茶の間”で自作しました」→驚愕の制作現場とは? 型破り機が日本の空を駆けるまでの経緯
飛行機は用途や使われ方によって無数の種類があり、小さいものでは個人が自分の自宅で作ることも可能です。その制作現場を見ると、驚きの光景が広がっていました。
6畳の茶の間で製作開始
パーツ一式を入手した藤田さんは、それを自宅の6畳の茶の間にブルーシートを敷いてそこで組み上げていきます。木製素材の場合、木くずや加工で匂いがすることもあるそうですが、金属ならばそれほどゴミが出ないのがその理由だそうです。
パーツは専用の工具が必要な部分以外はバラバラの状態で届き、それを約2年の歳月を掛けて飛行機の形に組み上げたそうです。 「2年間も部屋が飛行機に占拠されて、家族は何も言わなかったんですか?」と藤田さんに聞くと、「2人の子供も独立して子供の部屋も利用できるので問題なかったです」と目を反らしながら答えてくれました。
最初に購入した「ウルトラクルーザー」は2003年に完成します。その後の調整飛行を6年ほど続けて自分の思い通りの飛行機になった頃に、改良されたキット・プレーンを購入して「ウルトラクルーザー」の2号機の製作を開始。今度は茶の間ではなくガレージを作業場にして組み立てたそうです。 2号機は2010年に完成し、いまも藤田さんの愛機として定期的にフライトを楽しんでいるそうです。
マイクロライトプレーンは場外離着陸場などの登録された場所の周辺空域しか飛ぶことができず、機体は移動の手段ではなく、純粋に操縦と飛行を楽しむだけのものです。それゆえに一般航空機よりも手続きは簡易的で、自作機を飛ばすこともできます。
世間では飛行機を操縦する人々をパイロットと一括りで呼んでいますが、実際には仕事や趣味とその飛行機に対する接し方はさまざまです。藤田さんのように飛行機を作ることから始まり、それを操縦するというのは特殊な部類にも思えますが、それらを楽しめることが自作航空機の醍醐味なのかもしれません。




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