巨大船を襲う海賊どう撃退する? 有刺鉄線より凶悪な「カミソリ」と謎の「開かずの部屋」の正体

巨大な商船を狙う海賊の脅威。映画の話ではなく、現代の海でも現実に起きている問題です。丸腰の船は、いったいどうやって身を守っているのでしょうか。そこには意外とアナログで、かつ凶悪な工夫がありました。

有刺鉄線より凶悪!「カミソリ」で物理的に防御

 巨大なタンカーやコンテナ船が、小さなボートに乗った海賊に襲われることがあります。映画のような話ですが、いまでもソマリア沖やマラッカ海峡などで現実に起きている脅威です。

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2016年1月、インド洋においてコンテナ船「ハンバー・ブリッジ」を護航する護衛艦「まきなみ」(画像:写真AC)

 しかし、商船は軍艦のように大砲やミサイルで反撃することはできません。

 では、丸腰の船はどうやって海賊を撃退しているのでしょうか。その方法は意外にアナログですが、徹底的に「物理的」なものでした。

 まず、海賊が船に乗り込んでくるのを防ぐための”鉄壁のガード”です。

 海賊は船の縁(ふち)に長いハシゴをかけてよじ登ってきます。そこで船側は、手すりの周囲にグルグルとワイヤーを張り巡らせます。

 ただの有刺鉄線ではありません。レザーワイヤー(カミソリワイヤー)と呼ばれる、非常に凶悪なものです。

 牧場の柵にあるようなトゲトゲではなく、その名の通り「カミソリの刃」そのものが無数についています。

 衣服や皮膚を引っ掛けるのではなく、触れればスパッと切り裂くように設計されているのです。これを海側に張り出すように設置することで、ハシゴをかけようとする海賊の頭上に刃のカーテンが垂れ下がり、物理的に登れなくしています。

 また、放水も有効な武器になります。高圧放水で吹き飛ばすだけでなく、専用ノズルで船体側面に“水のカーテン”を作ります。大量の水が滝のように降り注ぐため、海賊ボートは視界を奪われるうえ、ボート内に水が入り込んで沈没の恐怖を与えることができるのです。

 さらに、人間の心理を利用した“ダミー人形”も活躍しています。オレンジ色のつなぎを着せた等身大の人形にヘルメットを被せ、手すりに固定します。

 ポイントは“双眼鏡”を持たせること。遠くから見ると「常に見張りがこちらを監視している」ように見え、海賊に襲撃をためらわせる効果があるのです。

【ドクロの旗掲げないの!?】これが現代の海賊です(写真で見る)

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