鉄道係員への暴力行為、1年で873件 うち6割が「飲酒あり」 骨折や打撲も
打撲や肋骨骨折も 実際の事例と抑止策は
暴力行為の事例としては、次のようなことが。
3月のある木曜日14時ごろ、自動券売機が異常警報を発しているため駅係員が向かうと、そこには酩酊している70代男性が。「きっぷが買えない。どうなっているんだ」とのことで、券売機を見たところ、ICカード挿入部に乗車券が詰まっていました。その後男性が壁を激しくたたいたため、事情を聴くために駅事務室へ案内したところ、右手で駅係員の右胸を殴打。右第8肋骨不全骨折と右胸挫傷(全治14日間)を負わせた加害者の男性は、東京簡易裁判所に起訴されました。
12月のある水曜日22時ごろには、駆け込み乗車をしようとして乗れなかった30代男性(飲酒あり)が、駅ホームで女性駅係員の背中をけり、全治5日の打撲傷を負わせました。
このような暴力行為を抑止する取り組みとして、国土交通省は、警察官と連携した巡回やガードマンによる巡回、護身術訓練への参加、暴力行為防止ポスターの掲出、さすまた、カラーボール、防犯ブザーなど防犯グッズの配備、負荷により外れるネクタイの着用などを紹介。暴力行為の発生件数は高い水準にあることから、今年度も引き続き警察などの関係者と連携して、暴力行為の撲滅に向けて広報、啓発活動などを進めていくとしています。
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