「日本最北端への高速」どこまでできた!? 「日本最北の料金所」から先、未開通部のルート帯が決定
国土交通省 北海道開発局は2025年12月111日、北海道縦貫自動車道「中川~天塩」区間について、3回目となる事業化へ向けた計画段階評価を行いました。
道央道から延びる無料区間の未開通部、またひとつ具体化へ
国土交通省 北海道開発局は2025年12月11日、北海道縦貫自動車道「中川~天塩」区間について、3回目となる事業化へ向けた計画段階評価を行いました。
北海道縦貫自動車道は道央道の法定上の路線名で、稚内方面まで計画されている道路です。NEXCO東日本の管理する道央道は士別剣淵ICが終点となっていますが、それ以北の区間は国交省が管理する無料バイパスとして細切れに開通しています。
他方、未事業化区間も4つ残っており、そのうちの一つが中川町と天塩町にまたがる「中川~天塩」区間およそ20kmです。
この区間は道内でも特に積雪の多い「特別豪雪地帯」に位置し、並行する国道40号は近年、冬の暴風雪が増加し通行止めが頻発しているといいます。また、現道の大部分が天塩川流域の浸水想定地域を通っており、幅員は狭小で冬の物流には大きな負担になっているそうです。
これまで、住民の意見を踏まえ「別線市街地アクセスルート」「別線山側ルート」「現道改良ルート」の3案が作成され、今回、政策目標を満たすものとして「別線市街地アクセスルート」が対応方針として選ばれました。
「別線山側ルート」よりも中川町、幌延町問寒別の市街地に近いルートとなっており、それぞれの市街地の最寄りICを設けます。事業費は約1050~1250億円。ICの検討位置については、市街地・医療拠点・道の駅等の休憩施設とのアクセス性に配慮するとしています。今後は新規事業採択時評価を経て、事業化へと進む見込みです。
ちなみに、北海道縦貫自動車道の士別剣淵IC以北は、稚内まで9区間に分かれており、3区間が開通済み(名寄美深道路、幌富バイパス、豊富バイパス)、2区間が事業中(士別剣淵~名寄、音威子府バイパス)です。今回の中川~天塩バイパスは、2025年度開通予定の音威子府バイパスと一続きになります。
また、士別剣淵~名寄についても開通見込みは示されていませんが、具体的な構造物がだいぶできてきています。なお、士別剣淵ICがこれまで通り「日本最北の料金所」となり、そこから先は無料区間となる見込みです。
他方、事業化していないのは名寄美深道路と音威子府バイパスをつなぐ「美深北~音威子府」、今回の中川~天塩から幌富バイパスとをつなぐ「天塩~幌延」、そして最北の区間である「豊富北~稚内」です。





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