「長~い駅名」がやけに続くなぁ… じつは背景に「大災害」 いばらの道を乗り越えるローカル線の知恵

乗っていると、駅名標の長い表記が次々と現れる第三セクター鉄道があります。そこには存続のために知恵を振り絞ってきた鉄道会社の経営努力がありました。

建設開始から33年を要し「11111」の日に開業

 中国地方のJR西日本伯備線と福塩線をつなぐバイパス線のような路線が、第三セクター鉄道である井原(いばら)鉄道の井原線です。岡山県総社市の総社駅と、広島県福山市の神辺駅の全長約42kmを結びます。

Large 20251228 01

拡大画像

井原鉄道のIRT355形(大塚圭一郎撮影)

 総社から乗り込んだ筆者(大塚圭一郎:共同通信社経済部次長)は、駅名標の表記が長い駅が大半を占めていることに気づきました。背景には、開業まで紆余曲折をたどり、2018年の西日本豪雨では全線復旧まで2か月弱を要するといった“いばらの道”を乗り越えた三セク鉄道の知恵がありました。

 井原線は、もともと国鉄の新線にするため1966年に工事が始まりました。しかし、経営難に陥った国鉄の改革に伴い、1980年に建設を凍結。岡山県と広島県、沿線自治体などが出資する井原鉄道が1987年に設立され、88年工事を再開。開業したのは平成11(1999)年1月11日の「1並び」の日で、国鉄による建設開始の実に33年後のことでした。

 総社で井原鉄道のプラットホームは5、6番線、隣のJR西日本は0―3番線で、「4番線」は欠番になっています。JR西日本から乗り継ぐには橋上駅のJR改札口をいったん出て、「井原線入口」の看板のある場所からホームに下ります。

 止まっていた1両のステンレス製ディーゼル車両「IRT355形」に乗り込み、乗車口で整理券を取ってクロスシートに腰かけました。IRTは「井原鉄道の列車」を意味する英語の「Ibara Railways Train」の頭文字を取っており、「355」は搭載しているディーゼルエンジンの最高出力「355馬力」にちなんでいます。

 面白いのはJR西日本とは別のホームを使いながらも、隣の清音(総社市)までは複線で電化された伯備線の線路を走ることです。この区間で井原鉄道は、JR西日本が保有する線路を借用する第二種鉄道事業者になっています。井原鉄道の初乗り運賃は大人250円ですが、総社―清音間はJR西日本と同じ190円の特定運賃で乗ることができます。

【え…ww】ここまで詰め込むか!「長~い駅名」たち(写真)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス