「クルマに馬の金具を付けようぜ!」なんで流行ったの? 見かけなくなった“昭和あるある” 実は今でも需要アリ…?

かつては愛車のグリル部分などに、馬の蹄を保護する「蹄鉄」を取り付けているユーザーがよくいました。

付ける向きでも意味が変わる?

 今年2026年は午年ですが、かつては愛車のグリル部分などに、馬の蹄(ひづめ)を保護する「蹄鉄(ていてつ)」を取り付けるユーザーがよくいました。

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実際に蹄鉄が取り付けられたクルマ(乗りものニュース編集部撮影)

 一種のドレスアップともいえるクルマへの蹄鉄の装着ですが、日本では1970年代から1990年代ごろにかけて流行しました。しかしこれは日本で生まれた文化ではなく、発祥はヨーロッパであると言われています。

 そもそも、蹄鉄は中世以降にヨーロッパを中心に広まった用品とされています。また起源については諸説ありますが、現地では蹄鉄が普及するとともに、富の象徴や魔除けのお守りとしても知られるようになったといいます。そのためヨーロッパの各地では玄関のドアをはじめ、クルマに限らずさまざまなモノに蹄鉄を取り付ける風習が根付いていきました。

 日本における流行は、こうしたヨーロッパの伝統的な風習が日本に伝わった結果だとされています。クルマ用の蹄鉄のお守りを扱っている、あるカー用品店の担当者は「ドイツなどに旅行した日本人が、現地でベンツやBMWなどに蹄鉄が装着されているのを見かけたのをきっかけに、日本でも高級セダンなどに装着するのが流行るようになった」と話します。

 また、日本では「馬は人を踏まない」という言い伝えもあり、転じて「歩行者を轢かない」「クルマをぶつけない」など、交通安全の祈願のために付けた意味合いもあるといいます。さらに、競馬ファンのなかには「馬券が当たるように」というゲン担ぎとして、クルマに蹄鉄を付けているドライバーもいるようです。

 とはいえ、実際に蹄鉄を付けているクルマを街中で見かけることは、現在ではめったになくなりました。もはや“昭和の文化”と言っていい状況ですが、前述のカー用品店担当者は「グリルにつける人は減ったものの、車内に飾るお守りなどでは、蹄鉄デザインの商品が現在も販売されている」とも話しています。お守りとしての蹄鉄は、姿かたちを変えながら今も親しまれているといえるでしょう。

 なお、蹄鉄は上下の向きによって叶う願いごとが異なるともいわれます。U字の開いている部分を上向きにしている場合は「幸運を受け止める」ものとされ、逆に下向きの場合は「悪いことから身を守る魔除け」という意味があるそうです。

【言わば純正品?】これが「グリル自体が蹄鉄のクルマ」です(写真で見る)

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コメント

1件のコメント

  1. 一番は車自体のグリルデザインの変遷だろう。

    各社で個性がありデザインはメーカーにより様々だが、どれも蹄鉄を括り付けられる様なグリルではなくなった。JAFバッヂなんかも見なくなったし。

    それとサイズは小さくともバッヂや蹄鉄を付けて万が一ピンポイントに歩行者がぶつかったら…なんて危機意識も少なからずあるだろう。歩行者保護で見たら結局ノーマルのプレーンな状態が一番優れている。