北朝鮮、初の“原潜”を公開! 排水量8000トン超の「戦略ミサイル潜水艦」の実力とは? 金正恩が誇示した“水中核”の正体
北朝鮮は「国防科学発展及び武器体系開発5か年計画」の重要課題の1つとして、戦略ミサイル原子力潜水艦の開発と建造を進めています。北朝鮮は多くの課題を抱えながらも、海軍の近代化を進めており、脅威がさらに高まる恐れがあります。
運用課題と将来の展望
今回、建造途中の戦略ミサイル原潜を公にしたのは、国防5か年計画の中で唯一進捗が不明であった原子力潜水艦の開発が計画通りに進んでいることをアピールするためだと推察されます。今回の画像公開で、北朝鮮の戦略ミサイル原潜プロジェクトが進んでいることは確認できましたが、未完成な部分が多いため、進水と実用化まではまだ時間がかかると考えられます。
それでも、北朝鮮は国防5か年計画を「国防工業を飛躍的に強化して発展させるための中核的な構想と重大な戦略的諸課題」を解決するものだとしているので、たとえ未完成であっても、技術開発を進め始めただけで及第点とするでしょう。
国防計画の観点からすると、問題はこれからです。北朝鮮として、戦略ミサイル原潜を本格的に戦力化させるには、性能上の課題を克服するだけでなく、少なくとも複数隻建造して実運用まで持っていく必要があります。
加えて北朝鮮海軍は、燃料や整備能力、補給、インフラの不足に加え、教育・訓練のノウハウ不足など、運用面における多くの課題が残ったままです。原子力潜水艦だと、燃料不足の問題こそ解決できるでしょうが、安全性や燃料棒の交換、さらには核処理の課題があるので、全ての問題が解決されるわけではありません。





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