ナビが突然「海の上」!?「首都高・山手トンネル」で自車が“暴走する”ワケ 日本一の長さが招く“目隠し”の限界
首都高の山手トンネルを走っていると、カーナビ上の自車位置が突然あらぬ方向へ飛び、海の上を走っていたりしませんか。なぜここだけ別格に狂うのか、その仕組みと理由に迫ります。
「魔のカーブ」と最新の解決策
山手トンネルには、前述したような問題だけでなく、ナビを惑わせる厄介な難所が存在します。それが、大橋JCTや西新宿JCTなどに代表される複雑な構造です。
地下深くにある本線と地上を結ぶための大橋JCTのような「らせん状」の急カーブや、西新宿JCTのような複雑な分岐・合流に加え、激しい高低差が続きます。
ずっと同じ方向に回り続けたり、上ったり下ったりを繰り返すと、センサーが方向感覚を失いやすくなります。加えて、トンネル内特有の渋滞や継ぎ目でのスリップなどでタイヤの回転数と実際の距離にズレが生じると、計算はいとも簡単に狂ってしまいます。
特に、タイヤの回転情報を取ることができないスマートフォンのナビアプリなどは、加速度センサーとGPSのみに頼っているため、トンネルに入った途端にピタッと止まったり、逆に猛スピードで暴走したりといったことが起きやすくなります。
しかし、最新のカーナビや首都高側も、ただ手をこまねいているわけではありません。
最近では「ITSスポット(ETC2.0)」などの設備がトンネル内にも設置されており、そこから得られる道路情報や位置に関するデータを活用して、自車位置の推定を助けるカーナビも登場しています。
対応するカーナビであれば、こうした情報を「名札」のような目印として利用し、トンネル内でズレてしまった自車位置を補正することが可能になっています。
こうしたことを鑑みると、山手トンネルでナビが狂うのは、電波の届かない暗闇の中で、カーナビが必死に計算して現在地を割り出そうとしている努力の証ともいえます。
とはいえ、分岐などの重要な局面でナビがズレていると焦るものです。トンネル内ではナビを過信せず、しっかりと道路標識や案内看板を見て走るのが、間違いのない攻略法といえるでしょう。





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