「はとバスのガイドの…」名前を聞いて「えーーっ!!」 まさかの本名 繰り出すスゴい話術
東京観光の定番「はとバス」。そのツアーの魅力を支えるバスガイドの話術や所作には、参加者を楽しませるための様々な工夫が凝らされていました。同行取材で見えたプロの技を紹介します。
バスガイドさんのお名前に「えーっ!?」
この日のバスガイドさんの場合、名前を覚えてもらいやすい強みを持っていました。車内放送のマイクを握って「はとバス本社のガイド、毛利蘭と申します」と開口一番に言うと、乗っていた学生から「えーっ」という驚きの声が上がりました。漫画『名探偵コナン』のヒロイン、毛利蘭と同姓同名で漢字も同じなのです。
毛利さんは「よく『両親がコナン君を好きなんですか』と聞かれることもありますが、全然そんなことはないです」と明かします。ただ、「蘭ちゃんはすごく印象が良いと思います。強くて優しくて、かっこいいですね。そんな人になってほしいと両親からも後付けのように言われました」と自身が同姓同名なのをポジティブに受け止めていることを説明しました。
その上で『名探偵コナン』の主人公・江戸川コナンが毛利蘭を「蘭姉ちゃん」と呼んでいるのを踏まえて「『蘭姉ちゃん』と呼んでくれる方が多いです。ぜひそう呼んでいただけるとうれしいです」と呼びかけ、自分の氏名と愛称を瞬く間に浸透させました。
名前を覚えてもらうことは重要な営業活動ですが、毛利さんは印象の良い“有名人”とひも付けて記憶してもらえる利点を存分に発揮していました。
東京都道412号(六本木通り)を進んできたバスが六本木交差点で右折して外苑東通りを進むと、毛利さんはすかさず「正面に東京タワーが見えています」と乗降口のステップを降りました。参加者がバスのフロントウインドー越しの東京タワーの写真を撮りやすくするために身をかがめる配慮をしたのです。
毛利さんは「東京タワーは高さ333mになります。昭和33年に完成しました」と話し、完成した年を西暦の1958年ではなくあえて「昭和33年」と伝えたのにも工夫を感じました。高さ、完成年ともに「3」つながりで参加者が覚えやすいようにする心遣いです。
続いて不動産大手、森ビルの複合施設「麻布台ヒルズ」の超高層ビル「森JPタワー」と隣を通ると「今、日本で一番高い超高層ビルになります。高さがなんと東京タワーとほとんど同じで、約330メートルの高層ビルです」と紹介しました。
「東京タワーとほとんど同じ」と前置きすることで、3m違いの高さ330mが聞き手にすっと入りやすいように留意しています。名所の名前と特色を暗記してすらすらと解説しながらも、参加者への細かい配慮にも余念がないことに感心しました。





コメント