東京~大阪間2万円の業界初「完全個室」夜行バス、全貌明らかに 寝返りの必要なし

新幹線グリーン車に匹敵する料金、勝算は?

 こうしたさまざまな設備によって「ホテルに泊まる必要がなくなる」(松田副社長)という「DREAM SLEEPER 東京・大阪号」。片道の価格は、東京~新大阪間を新幹線「のぞみ」グリーン車で移動するときの代金に匹敵する大人2万円(2017年2月28日までは運行記念割引として大人1万8000円)です。9000円の運賃に、1万1000円の座席料金という内訳になります。

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LED照明が鏡を照らすパウダールーム(写真出典:関東バス)。

 2万円という価格について松田副社長は、「新幹線に宿泊料金を含めた場合などと比較して、十分需要があると見込んでいます。移動と宿泊を兼ねられるだけなく、深夜発、早朝着で前後の時間を有効活用できることもメリット。いちど乗ってもらえれば、『移動は高速バス』と思ってもらえるのでは」と自信を見せます。

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「DREAM SLEEPER 東京・大阪号」は2両あり、前が関東バス保有車で、後ろが両備バス保有車(2017年1月11日、中島洋平撮影)。

「DREAM SLEEPER 東京・大阪号」は、両備グループの中国バス(広島県福山市)が2012年から横浜~広島間で運行している夜行高速バス「DREAM SLEEPER」のグレードアップ版という位置づけもあります。

「横浜~広島間の『DREAM SLEEPER』を開発した当時、値段の高い個室は売れないという意見があり、4席が個室(通路側はカーテンで仕切り)、10席が1人掛けの座席という形になりました。しかしいざ運行を開始してみると、個室のほうから売れていき、いまや『乗りたいバスNo.1』とまで言われています」(両備ホールディングス 松田副社長)

 その状況を受けて誕生した全席個室の「DREAM SLEEPER 東京・大阪号」こそ、「私が当初に思い描いた車両」という松田副社長。豪華設備に、その思いが具現化されています。

【了】

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コメント

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3件のコメント

  1. 背もたれを倒している時でも衝突時の安全性は確保されるのでしょうか?

    乗用車の場合は衝突時に座席の背もたれを倒しているとシートベルトが正しく機能せず、乗員の安全は確保されないのですが、高速バスはシートを倒していても安全性は確保されているのでしょうか?

  2. 来月圏央道の茨城県内区間が開通するとのことですが、情報が欲しいです、宜しくお願いします。

  3. すごくいいですね 乗ってみたいです