「夜行列車はオワコン、全廃だ」→「わが国が引き継ぐ!」 10年で見事“復権”させた立役者に聞く“イマっぽい”成功の秘訣

ヨーロッパの「小国」オーストリアで、国際夜行列車が育っています。一時は終焉(しゅうえん)がささやかれていた夜行列車を、オーストリア国鉄が新ブランド「Nightjet(ナイトジェット)」として再構築。その挑戦と戦略をインタビューしました。

予約が取れないカプセル型寝台

 欧州で列車の写真を撮っていると、真っ赤なRailjetの車両がまさしくジェット機のように勢いよくビュンッと通過して行きます。その派手な車体に目を引かれていると、いつの間にか紺色のNightjetが死角から走って来ていて、慌ててシャッターを切ったことが何度かありました。

Large 20260211 01

拡大画像

オーストリア国鉄の高速列車「Railjet」(赤川薫撮影)

 実際には最高230km/hと、「サンライズ瀬戸・出雲」の最高130km/hに比べてかなり高速で走るNightjetですが、対照的な車体色にしたことで、Railjetが「動」、Nightjetが「静」のイメージが打ち出され、静かな走りで安眠を守ってくれそうな印象を受けます。

 実際、同氏は、「夜行列車の揺れや騒音を完全になくすのは不可能」と前置きしつつ、巨額を投じた新型夜行列車では「振動を大幅に低減する最先端の台車が装備されていて、騒音対策にも努めている」と、乗客の乗り心地を追求している姿勢を示しました。

 また、成功の大きな要因として挙げられるのが、カプセル型の一人用簡易寝台です。従来の車両は、座ったまま夜を明かす座席車と、4~6人用の簡易寝台の2階級構成でしたが、「夜行列車で最も求められるのはプライバシーである」という考えから新型車両に追加されました。

「夜行バスで旅する客層をターゲットにしている」という座席車はもちろん、簡易寝台も多くは相部屋で男女同室になることもあり、プライバシーへの配慮はありません。貸し切りにできるコンパートメント(個室)も一部ありますが、値段が張るため、頭数で割れば採算が取れる家族や、予算を気にしないビジネス客などが主な利用者です。

 また、「女性だけで貸し切りにできるコンパートメントもある」とNightjetの公式サイトには明記されているものの、多様性の時代で「男女」というだけの区分も難しくなってきています。

 そのような現代のニーズに合わせ、「個人空間を確保しながらリーズナブルに旅できる新しい車両」を構築したのです。日本のカプセルホテルを想起させるミニキャビンですが、ネットでは「なかなか予約が取れない」というレビューが散見されるほど人気です。

【起きたら隣国】これが国際・高速寝台列車の車内です(写真)

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  2. 都市に迫るロシア軍の「弾道ミサイル」が“空中で木っ端みじん”になる瞬間をウクライナ軍が公開 追尾から撃墜まで詳細に
  3. 海自艦がロシア海軍の「超静かな潜水艦」を確認!浮上航行する姿を捉えた画像を防衛省が公開
  4. 海自潜水艦 アメリカ海軍の“歴戦の揚陸艦”を標的に魚雷発射! 実弾演習で巨大な水柱があがる瞬間を公開
  5. 旅客機の右エンジンに「侵入者」が直撃! 離陸直後に“炎が吹き出す”戦慄映像が公開される
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  3. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開