東海道新幹線なぜ雪で遅れる? 減速運転のワケ 背景に「先駆者」の悩み

断続的に続く、普段は聞こえない謎の音

 そして関ヶ原の手前にある岐阜県垂井町内で、少し驚かされます。断続的に「バシュッ」といった音が響くようになったのです。

 これは線路脇に設置されているスプリンクラーの散水が、列車に当たった音です。線路に積もっている雪をしめらせ、「濡れ雪」にすることで雪の舞い上がりを防ぐため、JR東海は降雪が多い東海道新幹線の岐阜・滋賀県内およそ70kmの区間にスプリンクラーを設置。それが作動しているのです。

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散水している東海道新幹線の線路脇にあるスプリンクラー。矢印の先がスプリンクラーからの水(2017年1月16日、恵 知仁撮影)。

 列車は岐阜県垂井町内でさらに減速。在来線の特急列車レベルである120km/h程度での走行になり、まもなくの関ヶ原町内は、空に白いものが舞う雪国の景色でした。

 滋賀県に入って米原駅を通過したのちも車窓は同様で、列車は引き続き最高120km/h程度で走行。そして大津市が近づいたころ降雪地帯を抜け、170km/h程度までスピードを戻してほどなく、一部に雪が残るものの晴れて日差しのある京都駅へ、約25分遅れの11時23分ごろに到着しています。

 京都駅の発車後は、最高速度が230km/h程度に。特に120km/hの低速走行が長く続いていたぶん、乗っていて数字以上に列車が速くなった気がしました。

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コメント

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5件のコメント

  1. 東海道新幹線に盛土区間が多いのは技術的な問題より工費と工期の問題が大きかったのでは?

  2. 不測の事態に対応できないようでは二流ですからね

  3. JR東海さんの雪対策は言い訳がましい。
    じゃーJR東の秋田新幹線や山形新幹線はどうなるのよ。
    雪に変わりはないよ。
    雪が降るたびに遅延しているニュースは入ってこない。
    東海と東日本はそれぞれの会社はわかるが、雪対策として技術交流があって
    遅延対策に取り組んでいけないものか、別々だと進歩がない・・私はそう思う。

    • まああなたの場合、ミニ新幹線と新幹線の区別をするところから始めるべき。

  4. >ひ(日本)もと氏
    秋田・山形新幹線の在来線直通区間のことを言っているの?
    最高速度は130km/hしか出ないし、もともとその前提でダイヤ組んでるわけだし、利用者数や運転頻度も東海道新幹線とは段違いだし、そりゃ遅延しにくいのは当たり前だと思うけど