輸送機「危険地帯に近づけねぇ…」→遠くから物資落としちゃえ!! 輸送機から投下する“使い捨てグライダー”試験成功 日本も興味アリ

ドイツの防衛関連企業であるHensoldtは2026年2月5日、同社が開発中の貨物輸送用無人グライダーである「HADIS」が、ドイツ連邦空軍のA400輸送機からの空中投下試験に成功したと発表しました。

実機では120km先まで物資を輸送可能に

 ドイツの防衛関連企業であるHensoldtは2026年2月5日、同社が開発中の貨物輸送用無人グライダーである「HADIS(High Altitude Drop Infiltrating System:高高度投下型浸透システム)」が、ドイツ連邦空軍のA400輸送機からの空中投下試験に成功したと発表しました。

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試験に用いられたエアバスA400Mの同型機(画像:エアバス)。

 HADISは、輸送機から投下可能な無人・自律型の使い捨て貨物グライダーです。2024年に社内イノベーションプロジェクトとして構想がスタートしたもので、機体自体は主翼と胴体で構成されるシンプルな構造となっています。制御用電子機器は主翼内に搭載され、胴体部分は物資搭載用ボックスとなっています。

 HADISは、エンジンなど独自の推進装置を持たないグライダーであるため、騒音などが生じず敵から探知されにくい点が特徴です。また、従来のパラシュート方式による物資投下よりも長距離を飛翔できるため、危険地域から離れた空域から安全に物資を届けることが出来ます。

 今回発表された試験ではドイツ連邦軍の支援を受け、A400Mから実物の3分の1サイズのスケールモデルを投下して性能を確認しました。機内のボックスから投下された後、パラシュートにより安定化して滑空段階へ移行します。その後は事前に設定されたウェイポイントに基づく自律航法により飛行するという一連の手順が成功裏に実証されたとのことです。

 Hensoldtによると、今後は2026年末までに実機サイズのデモ機開発を目指すとしています。これは、最大500kgの貨物を約120km先まで運搬する能力を想定しており、複数機の同時投下や群飛行による柔軟な運用も視野に入れているとのことです。

 ちなみに、同様の試みは日本の自衛隊でも検証が進められており、陸上自衛隊による運用を念頭に「滑空投下器材概念実証業務委託」に関する契約が2025年に結ばれています。これは、離島に展開する部隊などへの物資補給を行うために計画されているもので、2029年度中の装備化を目指すとされています。

【画像】医薬品から弾薬まで HADISの運用イメージをチェック

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