JR東海、バスにも「ドクターイエロー」? 黄色のバス、その任務とは
「黄色いバス」の特殊能力とは? そこには「ある目的」が
ジェイアール東海バスが導入した黄色い乗務員訓練車、それが持つ独特な装備のひとつに「運転データ集録システム」が挙げられます。
側方距離(左前、左中央、左後、右前、右後)、前方車間距離、クラッチのオンオフ、ブレーキのオンオフ、アクセル開度、ブレーキ開度、エンジン回転数、速度、ギア位置、燃料噴射量、燃費、前後の動揺、左右の動揺を記録するほか、乗務員が装着する帽子型ヘッドユニット「アイマークレコーダ」で運転時の視点もリアルタイムに記録。そうして「乗務員の運転行動を数値化」「視点の動きを見える化」することにより、乗務員個人の運転データを数値的に把握し、そこから得られた各種データを分析することで、さらなる事故防止、安全性向上に向け、感覚に頼りがちだった運転指導を、客観的な数値データに基づいたものにするといいます。
また「サラウンドアイ」という機能では、車体の前後左右4か所に設置したカメラからの映像を合成し、車両を上から見た俯瞰映像をつくり出すことが可能。ミラーでは分からない車体周辺の死角が見えるほか、右左折時や狭い場所での車体動向も把握可能なため、車体感覚の向上が期待できるそうです。
ジェイアール東海バスが、このような訓練専用の車両を所有するのは初めてとのこと。車内にはプロジェクタ付きのミーティングスペースもあり、集録データを再生しての教習なども行えます。
なおこの訓練車は、貸し切り運行で使われていた2011年式の日野「セレガ」をベースに製作されました。全長11990mm、全幅2490mm、全高3500mmで、エンジン最高出力(ネット)は331kW(450PS)、トランスミッションは6速FFシフト(6速MT)、燃料タンク容量は460リットルです。
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