米海軍の誇り「エンタープライズ」8代目ついに除籍 その名は次代へ、そして未来へ?

太平洋戦争をくぐり抜け、その名を広く知らしめた7代目

 歴代「エンタープライズ」のなかでその歴史を最も大きく変えたのが、1938(昭和13)年に就役した7代目、空母「エンタープライズ」です。

 空母「エンタープライズ」は日本海軍による真珠湾攻撃時、幸運にも出航中であったことから被害を免れます。そしてのちの太平洋戦争における戦いぶりから「ラッキー(幸運の)E」とも呼ばれるようになりますが、その実態は「幸運」というよりも「悪運」の連続でした。

 1942(昭和17)年6月に行われたミッドウェー海戦では、「エンタープライズ」に艦載された急降下爆撃隊が日本海軍最大の空母「加賀」に殺到、これを集中攻撃し爆沈せしめます。さらに、機転を利かせて近くにいた空母「赤城」へと向かったほんの数機の急降下爆撃機が、同艦を自沈処分に追い込む致命傷を与えます。また翌日には空母「飛龍」を撃沈、「エンタープライズ」の急降下爆撃隊は、アメリカ海軍のミッドウェー海戦における大勝利の立役者となりました。

 しかしながらその大勝利の裏には、「エンタープライズ」を発進した魚雷搭載の雷撃機14機が、これに群がった日本の零戦に文字通り全滅させられ、たった4機しか生還できなかったという大きな代償を必要としました。

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ミッドウェー海戦に臨む7代目「エンタープライズ」(画像:アメリカ海軍)。

 ミッドウェー海戦後も「エンタープライズ」は常に最前線にあり、さらに悪運は続きます。特に日本海軍の空母「翔鶴」「瑞鶴」はライバル的な存在として何度も戦っており、2度も危うく沈めかけられる深刻なダメージを受けています。

 また太平洋戦争末期には、日本海軍の特攻機による被害を2回も受けています。しかしその都度応急修理に応急修理を重ね復活しており、満身創痍になりつつも、特に太平洋戦争序盤から中盤をアメリカが乗り切る主力となりました。

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コメント

9件のコメント

  1. >人名ではない空母になる予定

    現大統領は海軍に対しなんらかの功績を残すのだろうか?

  2. 神奈川県民だが米軍は邪魔な存在だと思うよ。
    特に相模原駅北口にある米軍基地は一刻も早く返還してロシアとイランの文化発信地である『相州川露伊地区』を作らないといけない。
    まぁ、沖縄、神奈川県、岩国の米軍基地は不要だし、そこに露軍が入ればよし。
    少なくとも横田や三沢の売春婦よりはマシだと思う。

    • なぜ未だに平和条約が締結しない露助の肩を持つ?今まで日本にした仕打ちを忘れたのか?

    • そもそもロシア軍が駐留する意味が全く無いと思うのだが…

      同盟国の軍ならまだしも、むしろ仮想敵国に近しい国の軍を何故わざわざ首都の近く、国内に置くのか…理解に苦しむ。ロシアとの間に必要なのは軍事同盟ではなく、北方領土の返還と平和条約の締結だろう。もっとも、このご時世に堂々とクリミアを武力で併合するような国相手では難しいと思うが。

  3. エンタープライズが真珠湾にいなかったのは偶然ではなくて計画どおり
    米海軍は1939年には空母の大量生産を決めていて、
    1945年の米海軍は正規空母が70隻、小型空母が100隻以上あって空母が不足とかありえない

    • 真珠湾攻撃時のエンタープライズはオアフ島のすぐ南西にいて帰港寸前でした
      また、航空隊の一部は空戦と味方の対空砲火に巻き込まれ戦死者も出しています
      日本軍がもう少し長くとどまっていれば母艦が攻撃を受けた可能性がありますが、これも計画通りでしょうか?
      付け加えると42年11月初めの米太平洋艦隊の稼働正規空母は0隻で深刻な空母不足です

    • 小型空母100隻はイギリス供与分を含めたらほぼ正解に近い(数が多すぎるため、戦時竣工、戦後竣工、建造中止は省略します)。が、問題は正規空母の数。何をどう数えたら70隻になるのか。
      戦時中に計画された正規空母は以下の通りです。
      エセックス級戦時竣工17戦後竣工7計画ないし建造中止8、ミッドウェー級戦時竣工0戦後竣工3計画中止3で合計は戦時竣工17戦後竣工10計画ないし建造中止11。計画全数竣工しても38隻です。
      しかも正規空母と艦番号が継続している軽空母を含めても、
      全艦戦時竣工のインディペンデンス級9隻と全艦戦後竣工のサイパン級2隻、
      合計で戦時竣工26隻戦後竣工12隻計画中止11隻しめて49隻。艦番号の欠落はないので、70隻といったらカールヴィンソンの艦番号になってしまう(参考までにCVA-58は戦後形だが起工後3日で建造中止となったユナイテッドステーツ、CVA-59は戦後形空母フォレスタル)。
      ちなみにこの数字は雑誌世界の艦船、アメリカ航空母艦史(海人社)などから引用しています。
      また、護衛空母と正規空母は全く別に番号が割り振られています(もともとは特務艦扱いでした)ので、護衛空母と正規空母の混同もあり得ません。
      また、アメリカには日本陸軍のあきつ丸類似の平甲板形揚陸艦もありません。
      どこから70隻なんて数字を出したのか、教えてください。

    • 追加訂正します。終戦時の保有数は戦前空母の生き残り3隻(サラトガとレンジャーとエンタープライズ)を加え、軽空母は1隻除外とするべき(インディペンデンス級1隻戦没。よって同級終戦時残存数8)でしたが、いずれにしても終戦時の正規空母保有数20隻(戦後竣工含めても30隻)、軽空母含め28隻(戦後竣工含めても40隻)。もし、戦没艦なし、計画艦全艦戦時竣工という荒業をつかっても56隻(CV-1は初代ラングレーで、開戦時は水上機母艦AV-4に改装、改番されたため欠落。ちなみに戦没)。70隻にはほど遠すぎます。なお、艦番号は計画中止艦にもきちんと割り振られていました。

  4. 次のエンタープライズが退役する頃には最早代替艦どころか解体予算すらつかない可能性もある。