5万6000人が行き交う駅前で「ととのう」この背徳感よ… 「高架下“だけ”のスーパー銭湯」で常識崩壊の巻

駅前の好立地とはいえ、鉄道の高架下“だけ”で勝負したスーパー銭湯があります。いろいろな常識が覆されました。

駐車場なんて無い!高架下スーパー銭湯

 鉄道の高架下って、一般的に開発が難しいと言われます。そんな高架下をスーパー銭湯に活用した例はいくつかありますが、2025年12月にJR中央線の武蔵小金井駅(東京都小金井市)の高架下にできた「RAKU SPA Station 武蔵小金井」は、まさに“異空間”でした。

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RAKU SPA Station 武蔵小金井(筆者撮影)

 スーパー銭湯チェーンの極楽湯が手掛けるこの施設、何がスゴいのかというと、敷地が高架をはみ出ることなく、完全に高架下だけで成り立っているところです。

 面積は約5290平方メートルあるそうですが、もちろん平屋で、細長く、まさにウナギの寝床的な施設なのです。駐輪場はありますが、駐車場は一切ありません(近隣駐車場の優待サービスあり)。この点でも、広域から客を集めてナンボのスーパー銭湯としては常識外れではあります。

 その立地は、駅を出てホームの下を貫通する小金井街道を渡ってすぐ。ほとんど駅の付属施設とも言える好立地です。ここは2009年に駅が高架化されて以降、ずっと何もなかった場所でした。

 銭湯入口の靴ロッカーは500に満たないほどの数だったので、施設規模が伺えます。入るとまず広がるのはレストランスぺース。その奥が脱衣所、そして2つのサウナと水風呂エリアへと続いています。

「洗い場とお風呂が先では?」と思いましたが、この施設は奥へ行くほど細い空間となっているため、スペース配置の工夫でしょう。水風呂エリアは青いムーディな照明で、奥の空間へ誘う演出的な意味合いもあると感じました。

 その奥の洗い場と内湯のスペースは、サウナエリアと同等の広さと感じましたが、いずれにしても一般的なスーパー銭湯よりはるかにコンパクトです。この施設は温泉ではなく沸かし湯であるものの、炭酸風呂とジェットバス・シェイプアップバスがいい泡を立てています。

 そして、この施設の真骨頂が、最奥部にある露天、もとい“半露天”エリアです。高架下いっぱいまで立てまわされた壁で囲われた空間の中に、岩風呂や壺風呂、巨大なバレル(樽)型のサウナなどが置かれています。

 昼間は光が入るかもしれませんが、訪れたのは夜。星空など見えるはずもなく、ときおり電車が通って轟音が響き渡り「いまのは通過電車かな、停車するのかな」と想像しながら、ゆったりするわけです。

 それでもここは、春でもまだまだ寒い屋外です。1日約5万6000人(乗車人員)が利用する駅へ向かう人、家路へつく人が行き交う駅チカで、壁ひとつ隔てた高架下で素っ裸になって整っている自分--この構図に一抹の背徳感を覚えずにはいられませんでした。

【ウナギの寝床的な…】これが「鉄道高架下“だけ”」のスーパー銭湯です(写真37枚)

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