「え、海にドボンじゃないの!?」数百人が暮らす護衛艦の“トイレ排水”はどこへ行く? 意外と厳しい海上の“下水事情”とは

数百人が乗り込み数週間から数か月も航海する護衛艦。そこで発生する排水の量はかなりのもの。トイレや厨房などの排水はどう処理されているのでしょうか?

“浮かぶ街”艦船の裏側。艦内に“小さな下水処理施設”が!

 海上自衛隊の最新の護衛艦は、乗員がおよそ200名、大型艦になると400名近くが生活する“海に浮かぶ街”です。これだけの人数が数週間から、ときに数か月も洋上で暮らすため、トイレや厨房、シャワーから出る排水は相当な量にのぼります。

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海上自衛隊の潜水艦のトイレ。広島県呉市の海上自衛隊呉資料館(鉄のくじら館)で展示されている潜水艦「あきしお」のもの(柘植優介撮影)

 では、これらの排水は海にそのまま流しているのでしょうか。答えは「ノー」です。

 現代の船舶には家庭の浄化槽にあたる「汚水処理装置」が積まれています。トイレのし尿や生活排水を微生物の力で分解し、塩素や紫外線などで消毒してから海へ放出するのが基本です。

 民間船舶向けの汚水処理装置には、活性汚泥方式や接触酸化方式、濾過膜を使うタイプなど、さまざまな方式があります。陸上の下水処理設備を小型化したような考え方の装置が使われています。さらに、民間船舶向けの汚水処理装置は、国土交通省の型式承認やIMO(国際海事機関)の基準に従って設計・運用されます。

 護衛艦は国際法上の軍艦として、こうした基準の適用を受けませんが、民間船舶同様の汚水処理装置が搭載され、海洋環境に配慮した運用がなされています。では、海に流す「場所」や「タイミング」に決まりはあるのでしょうか。

【陸上と変わらない?】護衛艦のトイレたち(画像)

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