50年選手「A-10攻撃機」に異例の“延命改修”! 新方式の空中給油に対応する動画を米空軍が公開

アメリカ空軍は2026年5月20日、A-10「サンダーボルトII」がプローブ・アンド・ドローグ方式で空中給油を受ける様子を収めた動画を公開しました。

既に中東で運用されているとのこと

 アメリカ空軍は2026年5月20日、A-10「サンダーボルトII」がプローブ・アンド・ドローグ方式で空中給油を受ける様子を収めた動画を公開しました。

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プローブを装備したA-10(画像:アメリカ空軍)

 A-10は通常、フライングブーム方式で空中給油を行います。この方式では、給油機が尾部に設置されたブームを操作し、A-10の機首上部にある燃料口(リセプタクル)へ接続して給油します。

 しかし、今回公開された動画では、機首部分にパイプ状の受油装置「プローブ」を装備し、給油機から伸びる給油ホース先端の漏斗状の装置「ドローグ」に差し込むことで空中給油を受けています。

 A-10は2026年4月からこの給油方式に対応しており、アメリカ中央軍によると、わずか1か月程度のテストを経て、すでに中東での運用を開始しているとのことです。

 この給油方式変更の背景には、最新空中給油機KC-46「ペガサス」の認証遅延があります。

 KC-46は視覚システムの不具合などにより、A-10への安全な給油が困難と判断され、結果的に旧式のKC-135「ストラトタンカー」に依存せざるを得ない状況となっています。しかし、KC-135も老朽化が進み、段階的に機体数が削減されているため、KC-130などプローブ・アンド・ドローグ方式に対応した機体からも給油できるよう、A-10側に改修が施されました。

 A-10は50年以上にわたり運用されており、近年は退役に向けて機体数を段階的に減らしています。2026年4月9日には、現時点で唯一A-10パイロットの正式訓練部隊である第357戦闘飛行隊(アリゾナ州デービス・モンサン空軍基地)で、最後の訓練生クラスが3月下旬に全課程を修了したと発表されています。

 しかし、2月末に開始されたイラン攻撃作戦「エピック・フューリー」においても水上や地上目標攻撃に運用されており、アメリカ軍は最短でも2030年頃まで運用する予定で、今後も一定期間にわたって作戦能力を維持する必要があります。

 そのため、F-35などによる対地攻撃任務の代替が本格化するまでの間、数年間にわたる安定運用を可能にするため、最小限の改修で対応できる今回の方法が採用されました。

【画像】普通はこうして給油するフライングブーム方式での空中給油

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