クルマがシカやウマを検知? 世界初、ボルボの「大型動物検知」機能ができたワケ(写真15枚)

エゾジカやカンガルーも…?

 大型動物との接触事故は、決してスウェーデンに限られたことではなく、自然の多い地域で直面する問題であり、日本も例外ではありません。

 北海道でエゾジカとの交通事故は、年間約2000件にも上ります(北海道警察調べ)。現時点では検知対象がヘラジカやトナカイ、ウマなど大型動物であり、それらと比べるとエゾジカは小ぶりのため公式的には「大型動物検知」機能の検知対象としてうたわれていません。しかしながらまだ世界初の機能だけに、地域によるニーズが今後はっきりしていけば、機能の向上と共にその対象が拡大される可能性は十分にあるでしょう。

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2017年2月時点では未対応だが、ボルボはヘラジカなどよりも小さく動きの素早いカンガルーについても検証実験をしていた。地域によるニーズの一例(画像:ボルボ)。

 現在「大型動物検知」機能は、「S90」「V90」「V90クロスカントリー」「XC90」(2017年モデルより)に搭載。これは小型化および高性能化されたボルボの新検知ユニット「ASDM」により実現されたもので、自動運転レベル2を達成した車線維持支援機能「パイロットアシスト」も搭載されています。これらを含む最新世代の「インテリセーフ」搭載車には、15以上の機能を備えており、その中には、今回の大型動物検知機能のように、交通事故の実態を反映した警告・防護機能が積極的に投入されています。

【了】

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Writer: 大音安弘(自動車ライター)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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コメント

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2件のコメント

  1. エゾシカはおおぶりですよ。雄鹿は軽トラックの大きさに匹敵するものもいますから。

  2. おそらく、よほどコアな人以外は自動運転技術の進展には好意的でしょう
    でもそれって場合によっては、ハンドルの無い車(無人タクシー状態)や手動運転時の事故に対する保険会社の厳しい・冷たい態度を招く可能性があります
    いくら車が大好きでも、自分が望むバラ色の未来に向かっていると思い込まない方が良いでしょうね