ロシア軍の爆撃機Tu-22M3 ついに70%消耗!? 稼働機が10機未満の根拠とは 本当に攻撃は減っている?
ウクライナ政府の公式サイト「ユナイテッド24」は2026年6月16日、ロシア軍のTu-22M3爆撃機が約70%損耗しているとの見解を示しました。
70%は言い過ぎだがかなり消耗している可能性?
ウクライナ政府の公式サイト「ユナイテッド24」は2026年6月16日、ロシア軍のTu-22M3爆撃機が約70%損耗しているとの見解を示しました。
これは同日、ロシアのイルクーツク州で発生したTu-22M3の墜落事故を受けたものとみられます。なお、この地域でのTu-22M3の墜落は2024年、2025年に続き、今回で3件目となります。
ロシア軍は2022年2月のウクライナ侵攻開始以前、Tu-22M3を計55機運用していたと考えられています。
しかし、ウクライナ軍は戦争開始当初から、ロシア領奥深くに配備された同機を重要目標としていました。2022年12月には、リャザン州のディアギレヴォ空軍基地でウクライナ保安庁(SBU)の作戦により3機が損傷。その後も自爆ドローン攻撃や破壊工作による損傷・喪失が相次ぎました。
さらに2025年6月には「クモの巣作戦(Operation Spiderweb)」が実施され、オレニヤ基地、ベルヤ基地、ディアギレヴォ基地で計12機のTu-22M3が破壊されたとされています。
こうした被害を合計し、ウクライナの報道機関などは損傷・喪失したTu-22M3を24機と見積もっているようです。これに加え、修理中の機体や部品取りに使用されている機体も存在すると考えられており、ユナイテッド24は、現在ロシアが保有する稼働可能なTu-22M3はわずか9~10機程度にまで減少している可能性があるとして、「戦闘可能な機体の70%以上を失った」と主張しています。
もっとも、これはウクライナ側の見解であり、希望的観測が含まれている可能性もあります。一方で、「クモの巣作戦」実施後には、ドイツ連邦軍のクリスティアン・フロイディング少将が「戦略爆撃機部隊の約10%が損傷し、残存機への負担増加によって機体の摩耗がさらに進むだろう」との見解を示しています。
また、今回の墜落事故後には、アメリカの防衛系メディア「SOFREP」が、Tu-22M3の機体数維持が困難になりつつあることから、ウクライナの防空網の外側から攻撃を行うスタンドオフ兵器の運用能力維持にも影響が及ぶ可能性があると報じています。
Tu-22M3は、同じく大型爆撃機であるTu-95MSとともに、巡航ミサイルなどのスタンドオフ兵器を用いて、数百kmから1000km以上離れた地点からウクライナ国内のインフラ施設などを攻撃しており、ウクライナにとって大きな脅威となっています。
そのためウクライナ側は、長距離飛行可能な自爆ドローンによる攻撃に加え、工作員の潜入や、現政権に反対的な現地住民への協力要請など、さまざまな手段を用いてTu-22M3やTu-95MSを標的とした攻撃を試みてきました。
2026年に入ってからは、フラミンゴ巡航ミサイルや、シャヘド136に類似した一方向攻撃型ドローンなど、ウクライナ側の長距離攻撃手段も充実しつつあります。そのため、今後もこうしたロシア軍の長距離爆撃機は継続的に攻撃対象となる可能性が高いでしょう。





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