三菱「GTO」 打倒「GT-R」! バブルが生んだ三菱の「リーサル・ウェポン」(画像12枚)

つわものどもの夢が終わって、「GTO」のいまは?

 生産終了から10年以上の歳月が流れたいまも、活躍する「GTO」があります。それは高速機動隊に配備されたパトカー仕様の「GTO」です。一時は、全国各地でその雄姿を拝むことができましたが、すでにほとんどが退役し、現存するものは極めて少数です。その少数の現存車も、おもな任務は警察イベントのマスコットカーとなってしまいましたが、いまなお、子供たちのヒーローであることに変わりはありません。

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愛知県警高速隊に現存する三菱「GTO」のパトカー。ベース車は中期型(画像:愛知県警察本部)。

 名称の「GTO」は、「Gran Turismo Omologato」の略です。つまりグランドツーリングカーレース向けホモロゲーションカーを指し、「GTカーレースに出場する資格のあるクルマ」といった意味になります。三菱らしいハイテク機能の満載やスポーツ4WDへの取り組みなど、「GTO」の培った技術は、全てはモータースポーツのためだったと受け取ることもできます。

 その思いと技術は、のちに登場する「ランエボ」こと「ランサー エボリューション」シリーズなどの三菱スポーツにも生かされたはず。また、その先進性とスーパーカーらしいスタイリングは、今なお色あせることはありません。エポックメイキングな和製GTの1台として、いつまでも語り継がれていくでしょう。

【了】

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Writer: 大音安弘(自動車ライター)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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コメント

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8件のコメント

  1. GTO以上にバブルに乗っかってスベったディアマンテとFTO…当時からも三菱には若さが無かった。これらのクルマはマーケティングの失敗をネタにしてるが、当時の性能評価はどうだったんだろう。

  2. 当時の国産車としては異常に幅が広かったですね。
    スキーに行ったときに渋滞の列から両横はみ出た赤いスポーツカー(の体)を見た時は一瞬「こんな雪道にスーパーカー?」と驚いた思い出があります。
    近付いたらGTOで「なるほどね」でしたが。
    当時の三菱は地球防衛軍的なスタイリングが多かったのに、こんなカッコイイのも作れるんだと妙に感心した記憶がある車です。
    やっぱり見た目って大事ですよね。

  3. FFベースの4WD.走りは豪快だったけど繊細さや質感は悪かった。
    若き期の思い出深いクルマです。

  4. 懐かしいクルマですね。今最新の技術で同じコンセプトで作ったらPHVで燃費が良くて速くて、自動運転機能も満載の楽しいクルマになりそうです。

  5. 今の若い人って、GTOと聞いたら漫画しか思い浮かべないのかなあ

  6. もっと三菱愛に溢れる記者に書かせろ。
    トヨタ、日産以外の記事は、色々といつもひどい。

  7. ライバル視してたのはGTOだけじゃないでしょ
    いすゞはピアッアで「群れない男のために」という感じの広告だったような
    GT-Rがそうとう売れてたからだと思うけど

  8. いやいやいや・・・モータースポーツ界でならブレーキを強化したGTOはGT-Rと唯一対等に渡り合える車種だったから。

    うそは書いちゃいかんよ。