変わる東海道新幹線の夏 初めて「上着なし」に JR東海、接客制服25年ぶり一新

「同じ鉄道会社の夏服どうし、なのに服が違う」運転士交代も

 先に掲載した新幹線運転士の写真は、ちょうど制服刷新が衣替えの日であるため、前日から勤務していた春秋用の旧制服(合服)を着用する運転士から、新夏服の運転士へのバトンタッチ、という形になりました。そのため、この写真は一見すると風物詩「衣替え」の光景にも見えますが、「同じ鉄道会社」で「夏服どうし」なのに服装が異なる乗務員が列車を引き継ぐ、という珍しい光景もこの日、見られています。

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名古屋駅の在来線ホームで見られた、夏服どうしで旧制服から新制服へバトンタッチした光景(2017年6月1日、恵 知仁撮影)。

 2017年6月1日(木)の午前10時前、名古屋駅に到着した東海道本線の岐阜行き下り普通列車から、青い半そでシャツの旧夏服を着用した運転士が降車。ホームで待っていた白い半そでシャツの新夏服を着用した運転士に、列車を引き継ぎました。

 新しいJR東海の駅・在来線乗務員・指令用の制服も「夏服」と「3シーズン」の2タイプで、夏服には、白地の織り柄ストライプで襟章や肩章の付いた、正装感のある洗練された開襟シャツを導入したとのこと。そして男女ともにベストが新設されました。3シーズンは、職場環境に適した軽快で機能的なシングル3つボタンスーツスタイルにしたそうです。

 また、在来線乗務員の夏服は従来から上着なしです(特急列車乗務時などに新幹線と同様の白い制服を着用したことはある)。

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駅係員の制服も、在来線乗務員や指令員と同じく刷新された。
「三世代の鉄道」がイメージされたJR東海の30周年記念ロゴマーク。

 駅長などが着用する現場長等の制服も今回、「夏服」と「3シーズン」の2タイプに刷新されています。新幹線乗務員用と同様に夏服は従来、オフホワイトでしたが、通年で濃紺になりました。そしてボタンやワッペン、袖口の装飾類を金色で統一し、正装感や品格を感じさせるデザインにしたとのこと。夏服は上着がありますが、通気性に優れ、3シーズンは保温性を考慮した軽量素材を採用しているそうです。ダブルの6つボタンでサイドベンツ付きの上着、ワンタックズボンの組み合わせで、スマートな印象と機能性を両立したといいます。

 なお8月31日(木)まで、JR東海の接客社員は発足30周年を記念したピンバッジを着用中。胸付近に在来線と新幹線、リニア中央新幹線という「三世代の鉄道」がイメージされたバッジが光っています。

【了】

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コメント

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2件のコメント

  1. 夏に濃紺というのは何とかならなかったのか?

  2. 新幹線や駅長さんの白いスーツが特別感バリバリで格好よかったんだけど残念
    ダブルも特別感はまああるけど、民営化の波がとうとう制服にも来たのかな・・・と言う感じ