「ジャンボジェット」はなぜ消える? 世界を狭くしたB747旅客機、生産終了への経緯

なぜ旅客型の4発機は淘汰されつつあるのか

 エンジン2基の双発機が需要を占めるようになったのには、もちろん理由があります。

 かつて双発機は、洋上や極地のように空港がなく緊急着陸が出来ないエリアの飛行を禁じられており、言わば短距離専用の航空機でした。ところが時代の進化にともないエンジンの信頼性が上がると、「ETOPS(Extended-range Twin-engine Operational Performance Standards)」という審査基準が設けられ、双発機でも長距離の運用が可能になりました。

 これにより燃費や整備面で優れる双発機が、3発や4発の大型機と同じ路線に導入される事になり、結果、747やダグラスDC-10、ロッキードL-1011「トライスター」などの機種が姿を消すこととなりました。

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「ETOPS」認定を受けたANAのボーイング787(2016年11月、石津祐介撮影)。

 747-8は、貨物型や要人輸送機としての受注は続くようですが、双発機が中心の現在のマーケットでは、旅客型の生産継続は難しい状況となっているようです。

 半世紀にわたり活躍した夢の大型旅客機747、その生産が静かに終わりを告げようとしています。

【了】

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コメント

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4件のコメント

  1. ちっちゃい頃から肥満児で♪中2でジャンボと呼ばれたよ♪♪♪

  2. 古い人間だからジャンボと言うと白い滑走路と言うドラマを思い出す。

    • 田宮二郎に松坂慶子・・・でしたっけ?
      松坂慶子、綺麗だったな(*´-`)

      財前五郎といい、田宮二郎はあの手の役をやらせると一段と光を放ちますね。半分本気でやってたんじゃなかろうか。
      一方で“タイムショック”の司会ぶりは「高原へいらっしゃい」の面川清次を思わせるソフトなイメージ。
      没後まもなく40年、惜しい方を亡くしました。

    • 分かってくれて有り難う、アタシは財前五郎の愛人役の大地喜和子さんが良かった!男はつらいよ、で出演した龍野芸者の牡丹役も印象的です、ああいうドラマで何処かで旅情に飛行機が関わったりジャンボが世界を逆に広くしてくれたような気持ちですよ