スバル「アルシオーネSVX」 360度ガラス張りの理由と、いまへつながる遺産とは?(画像13枚)

スバル「アルシオーネSVX」は、特異なデザインが目を引くクルマでした。販売は振るいませんでしたが、そのあとには、見た者の記憶だけではなくいまのスバルへとつながるものも残していきました。

デザインにスペック、「SVX」はなにを目指したのか?

 水平対向エンジンによる低いノーズが生み出す流麗なフォルムに特徴的な360度をガラスで覆ったキャビンを組み合わせたスタイリングは、まさに航空機のよう。これは、スバルのリクエストによるもので、航空機メーカーでもある一面をデザインに落とし込んだもの。このグラスキャノピー実現のため、「アルシオーネSVX」のピラー(柱)は全てガラスの内側に存在し、ルーフのみをスチールとする特殊な構造を持ちます。

 このスタイル実現の裏には、熱心に開発協力をしてくれた日本のガラスメーカーの存在があったそうです。そんなグラマラスなボディは、先代同様に空力特性にも優れ、Cd値(空気抵抗係数)は0.29を実現。一般的にCd値が0.30以下のものは空力特性に優れるといわれており、ここにも航空機メーカーであるスバルのこだわりを感じさせます。当初のアイディアでは、リトラクタブルヘッドライトの予定でしたが、開いたヘッドライトユニットが空力特性をスポイルすることから、固定式ヘッドライトへと改められました。

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「アルシオーネSVX」のインパネまわり。国産車では珍しくオーディオがカバーで隠れる構造を採用していた(画像:スバル)。

「アルシオーネSVX」でスバルが実現したかったのは、単に豪華なスペシャルティーカーではありません。美しいクーペでありながら、実用性に優れ、そして、500マイル、約800kmものロングドライブを楽にこなせる本格的なグランドツーリスモでした。

 このために、パワーユニットは敢えてターボとせず、豊かなパワーとトルクが得られる自然吸気エンジンとし、240ps/31.5kgmを発揮する3.3Lの水平対向6気筒エンジンを新開発。安全な長距離移動を支える高い走行安定性を与えるためにスバル自慢のAWDシステムを全車に標準化しています。ただこのAWDも既存のものではなく、操縦する楽しみを与えるためにFRライクな前後駆動配分を40:60にした不等&可変トルク配分電子制御式フルタイムAWDシステム(VTD-AWDシステム)を新開発することに決定。これは前輪駆動車を基本とし、後輪駆動車のノウハウがないスバルにとって、大きな挑戦でもありました。

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コメント

5件のコメント

  1. "セレクタリーカー" → "セクレタリーカー" の間違いでは?

    • ご指摘ありがとうございます。 訂正いたしました。

  2. 過去においても、

    現在においても、

    未来においても、

    国産車で一番SEXYな車。

    異論は認めない。

    このぐらい言わせてもらってもバチは当たらないだろう?

    • 日本語ではカワセミ。ギリシャ神話にも出てくる名前です。そういう由来を知ると、全く同感。

  3. 初代いすゞピアッツァも最初見た時は退いてしまったが、あのデザインも今に溶け込んでるし、スバル車は更に水平対抗6気筒の四駆でやってきましたからね、願わくばこのシステムのFFも乗ってみたかったです。

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