空港のガラス越し電話機が根強く残るワケ 保安基準見直しで別れのシーンに変化も?

地方空港を中心に、保安検査を済ませた人のみが入場できる搭乗ロビーと、一般の待合ロビーとで会話ができる電話機が設置されているところがあります。携帯電話が普及した現代ですが、どのように利用されているのでしょうか。

羽田での「別れ」は…?

 羽田空港では、保安検査通過後の人と見送りの人が別れを告げるような電話が設置されたことはないものの、そのための場所がかつてあったといいます。空港を管理する日本空港ビルデングによると、「1963(昭和38)年から1978(昭和53)年まで、『別れの窓』というものが設けられていた」といい、搭乗ロビーと待合ロビーを仕切るガラスに、声が届くよう穴のあいた場所があったそうです。

 一方、現在の羽田空港は、搭乗ロビーと待合ロビーとのあいだはおおむね壁で仕切られており、待合ロビーから搭乗エリアの様子を伺うことはほとんどできません。ただ、「第2ターミナルの一部区域ではガラスで仕切られたところがあり、そこではガラス越しに対面することが可能です。しかしながら『別れの窓』のような名称はありません」(日本空港ビルデング)といいます。

 このように電話で、あるいは「窓」でも演出されてきた空港での「別れ」ですが、今後、そのありかたは大きく変わるかもしれません。

 国土交通省は現在、空港の保安検査場から搭乗口までの保安区域に設けらている入場規制の緩和を検討しています。旅客(飛行機に乗る人)以外も、保安区域内の飲食店や土産物店などを利用できるようにするというものです。

「もともと宮城県および仙台空港からの要望を受けて検討しているもので、2017年度中に保安上のルールを一部見直し方向性を出す予定で進めています。その後は、緩和を希望する空港ごとに、乗り入れる航空会社と調整しながら検討していくこととなるでしょう」(国土交通省航空局)

 国土交通省航空局によると、一般人の入場は保安区域内の一定のエリアまでなのか、搭乗口の前までなのかなどについても一概には言えないといいますが、見送りの人も「壁」の向こうまで入れるようになる可能性があります。ガラス越しに別れを惜しむような光景は、いずれ過去のものになるかもしれません。

【了】

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