「相乗りタクシー」で4割安く? アプリでマッチング実証実験、開始10日間の状況とは

相乗り、車内の雰囲気は「電車みたい」?

――たとえば、アプリを介さず、現金払いで相乗りサービスを提供するといった予定もあるのでしょうか?

 まだ実験ですので、今後さまざまなやり方が出てくるかとは思いますが、アプリなどで事前の同意を得ずに相乗りを行うのは難しいのではないかと考えています。というのも、お客様には「タクシー乗車中は“自分の空間”」という意識があるからです。安くなるとはいえ、乗車中に突然、相乗り相手を乗せるようなことがあれば、「おいおい」となるでしょう。ただ、相乗りが広まれば、その意識が変わってくるのかもしれません。

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 見ず知らずの相乗り相手に気をつかうこともあるかもしれません。そのため、大和自動車交通のアプリでは相乗り相手について性別を考慮できるほか、日本交通では、前部と後部座席にひとりずつ乗せることとしています。

 利用者からはどのような声があるのでしょうか。大和自動車交通は、「まだ正式には集計しきっていないので乗務員から聞いた話ですが」としつつ、次のように話します。

「3人でお乗りになりましたが、みなさん黙々と過ごされ、そのうちのおひとりがふと『電車に乗ってるみたいだな』とつぶやいたのが印象的だったそうです」(大和自動車交通)

 日本交通には、「終電後は時間に余裕があるので、マッチングまで時間がかかったとしても、安くなるのはありがたい」といった声が寄せられているそうです。ただ、「よりマッチングしやすくするには、母数を増やす、つまりご利用をいかに増やすかが重要です」と話します。

 この「相乗りタクシー」実証実験は、2018年3月11日(日)まで続けられます。なお、日本交通の「相乗りタクシー」アプリはiOSのみ対応しています。

【了】

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