飛行機内インターネットどう高速化? 拡充するサービス、通信量増大への対処は

ソフトバンクも出資するワンウェブの衛星インターネット計画

「シームレス・エア・アライアンス」の鍵となる衛星通信会社のワンウェブ社は、「衛星コンステレーション」による地球全体での高速インターネットサービスの提供を目指しています。衛星コンステレーションとは多数の人工衛星が同一システム上で稼働する仕組みの名称で、ワンウェブ社は高度1200kmにまず648機、将来的には882機の通信衛星の打ち上げを予定しています。さらに、追加として1972機の人工衛星の打ち上げ案も表明。次世代衛星インターネットの本命と見られている企業です。

 このように大量の通信衛星が必要となる理由は、静止衛星に比べて低い距離を飛行する低軌道衛星は数を打ち上げ、まるで「ネット」のように地球を覆う必要があるからです。

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ワンウェブ社の通信衛星(画像:エアバス)。

 ワンウェブ社のサービスは衛星コンステレーションの展開によって異なると予想されていますが、2016年12月に同社への10億ドル(約1100億円)の出資を行ったソフトバンクの発表によれば、光ファイバー並の「下り200Mbps/上り50Mbps」という通信速度が実現するとのこと。これは、現在の衛星インターネットよりも格段に高いスペック。さらに、通信のレスポンスもかなり改善される予定です。

 なおワンウェブ社の通信衛星はエアバスが製造し、初の通信衛星は年内に打ち上げられます。そして2019年にもサービスを開始し、2027年までには世界からインターネットが使えない場所「デジタル・ディバイド」をなくすことを目標としています。

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