飛行機の座席はどこを選ぶ? 場所によるメリットデメリット

国内線でより快適な座席はどこか? 国際線エコノミーの場合は?

 大型機では到着時、通常は前方左側2カ所のドアから降ります。このふたつのドアには開ける順番があり、先に開くのは客室責任者が担当する最前方のドア。したがって、最前方のドア近くに座っている人のほうが、飛行機から早く降りることができます。

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機体中央部にあるのがメインギア(2016年、石津祐介撮影)。

 通路側か窓側かは好みになりますが、飛行時間の長い場合、私(宮崎佳代子:元キャビンアテンダント)の知る限りにおいて、旅慣れた人ほど自由度の高い通路側を選ぶ傾向にあります。窓側の席を選ぶ場合、右側にするか左側にするかは見たい景色次第でしょう。

 様々な条件を比較してみると、より快適なのは最前方の座席といえるでしょう。機体の揺れが少なく、静かで飲み物のサービスも早く、最初に開く出口にも近いです。ただし、最前列は座席前に壁がある機材があり、その場合は、足の長い人は2列目以降がより快適といえるかもしれません。

 また、客室最前方はグレードの高い座席が配置されていることが多いため、普通運賃座席ならばそのすぐ後ろの席で、出口に近い左側がよいといえるでしょう。

 国際線もほぼ同じです。ファースト、ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーと4つにクラス分けされた便では、エコノミークラスは座席が後方になります。この場合は、エコノミークラスの始まるコンパートメントの最後部座席だと、リクライニングを気兼ねなくでき、後ろの人がテーブルを上げ下げしたり、出入りしたりする振動もありません。最後方の客室と比べて揺れも少ないです。中央あたりまでプレミアムエコノミークラスの座席があるため、食事や飲み物のサービスの順番もさほど遅くなりません。

 飛行機では離陸前の機体の重量とバランスを計算して座席配分や貨物の位置などが決められます。そのため、離陸前に座席を移動することは基本的に禁止されています。しかし一旦離陸すれば、同じクラス内ならば移動が可能です(できない場合もあり)。好みの席に座れなかったときは、離陸後にCAにリクエストしてみるのも、より快適に過ごすためのひとつの手といえます。

【了】

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コメント

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5件のコメント

  1. >中央部はギアの昇降の音が
    それが良いんじゃねえか。メカ好きにはw
    主翼がしなるのも見えるし。
    純粋に利便考えると、左舷前方通路側だと思うけど。

    • メカ好き視点の記事なのか?
      勝手にすり替えてんじゃねえ。

  2. 重心の近くが揺れないという記述、そう考えたくなるのはわかりますが、機体は空気の中を飛んでいるので翼の空力中心を基準にピッチが調整されますだから空力中心がと言う考えもあります。しかし実際は違います。記事中にもありますように前が揺れません。これは、重心から前方の方が長いDC9のような機種でも同様です。なぜかというとコックピットが前方にありパイロットが揺れないように体感で操縦するからです。また自動操縦でもセンサーがコックピット付近に置かれているため同様のこととなります。実際編隊を組んで他機の動きを見ていると機体はパイロットを中心に動きます。

  3. 主翼にエンジンの付いている旅客機は主翼後縁付近が揺れが少なく景色もそこそこ見えてオススメです。
    エンジン音がきになる方は、前方のエンジンから遠い席を選びましょう。
    乗り降り時に気の短い人は前方の座席。
    墜落したときに助かりたい人は尾翼付け根に使い席。
    MD-80、MD-09、ボーイング717のシリーズなどリアエンジンで後退角の付いている旅客機は重心も空力中心も主翼取り付け部の中心よりも後方になります。
    そのためストレッチなどして胴体長が長い機体ほど最前部の揺れは助長される傾向があります。
    特にピッチ面での揺れが大きく感じがちです。

  4. いつも非常口の席にしますね。
    前方広々でトイレも近いし最高ですよ