「電車修理代を稼がなくちゃ」から12年 再度の危機脱した銚子電鉄はいま(写真48枚)

利用者の減少や震災で再び経営危機に

 あれから12年がたち、現在の銚子電鉄はどうなっているのでしょうか。2005(平成17)年に銚子電鉄の税理士に就任し、2012(平成24)年から社長を務める竹本勝紀さんは「とにかくいろいろありました」と、目線を遠くに置きながら語りました。

Large 180417 choden02
平日午後の外川行き。(2018年4月、草町義和撮影)。

「稼がなくちゃ」以降、銚子電鉄は副業の収入だけでなく利用者も増えました。2005(平成17)年度の年間輸送人員が約65万4000人だったのに対し、2007(平成19)年度には約83万人に。全国的な話題になったのをきっかけに銚子電鉄を訪ねた人も多かったようです。また、伊予鉄道(愛媛県)から比較的新しい車両を購入して古い車両を置き換えることになり、経営再建に向けて順調に動き出したように思えました。

 しかし、利用者の増加は一時的なものでした。2008(平成20)年度以降は再び減少。2010(平成22)年度は「稼がなくちゃ」以前よりも少ない61万7000人にまで落ち込んでしまいます。

 そして2011(平成23)年度は、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故による「風評被害」の影響で50万人を割り込み、47万8000人に。鉄道の収入が減るいっぽう、安全運行のために必要な設備の更新に多額の費用が必要になり、車両の法定検査も再び迫っていました。またしても厳しい状況に追い込まれたのです。

 万策尽きた銚子電鉄は、ついに自主再建を断念。2013年には銚子市などで構成される対策協議会が設置され、運賃の値上げや公的支援を条件にした経営再建計画がまとめられました。これにより、設備更新費用(10年間で約7億6000万円)のうち3分の2を国と千葉県、銚子市が補助することになりました。

 現在の銚子電鉄は再建計画に基づき運営されており、再度の危機を脱しました。しかし逆に言えば、設備更新費の残り3分の1は銚子電鉄が経営努力で負担しなければならないということになります。

この記事の画像をもっと見る(48枚)

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

1件のコメント

  1. 2000形2002編成のデハ、京王特急カラーに戻してもらえたらいいなあ。