鉄道事業の海外進出は? 東急のタイ・バンコク住宅開発事業が拡大

東急とタイの大手不動産会社が東京都内で記者会見を行い、両社が共同で進めている分譲住宅開発事業の第2弾と第3弾を発表しました。不動産事業では海外進出を進めている東急ですが、鉄道事業での進出はあるのでしょうか。

タイの大手不動産会社と共同で開発

 東急電鉄の星野俊幸取締役専務執行役員と、タイ大手不動産会社「Sansiri(サンシリ社)」のウタイ・ウタイサンスック最高執行責任者(COO)は2018年5月23日(水)、東京都内で記者会見を実施。タイの首都バンコクにおける両社共同の分譲住宅事業について、新たに2件の開発に着手すると発表しました。

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東急電鉄の星野専務とサンシリ社のウタイCOO(2018年5月23日、草町義和撮影)。

 東急と同社の現地子会社「サハ東急」は2017年8月、サンシリ社と共同でバンコク・スクムビット地区のコンドミニアムプロジェクト「takaHAUS(タカハウス)」に着手。2019年度の完成を目指して269戸のコンドミニアムを建設します。

 今回発表された事業はタカハウスに続く第2弾と第3弾の事業で、エカマイ地区とスクムビット地区にコンドミニアムを建設します。エカマイでは38階建ての高層コンドミニアム(550戸)を建設し、2021年の入居開始を予定しています。また、スクムビットでも8階建ての低層コンドミニアム(440戸)を建設。こちらは2019年の入居開始予定です。

 東急は「サンシリ社のブランド力やノウハウとともに、多摩田園都市などのまちづくりで培った、当社のノウハウを生かしたライフスタイルをお客さまに提案します」としています。会見で星野専務は「ひじょうにいいペースで事業を進められています」と話していました。

 ちなみに、東急の8500系電車は一部がインドネシアの首都ジャカルタの鉄道会社に譲渡され、ジャカルタの都市鉄道を走っています。ただし、現在の東急は海外で鉄道の運営に直接関わってはいません。

 星野専務は「海外に行くと『鉄道の運営はやらないのか』とよく聞かれます。建設では(グループ会社の)東急建設が海外に進出していますが、運営となりますと採算性の面から難しく、考えておりません」と話し、鉄道運営事業での海外進出はないとの考えを示しました。

【了】

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