知っておくと役に立つ鉄道の「途中下車」 活用して運賃節約、自由な旅に

往復のルートを変えてお得に旅行

 JRの乗車券は、基本的には距離が長くなるほど運賃の上昇率が下がります。そのため旅行先によっては同じ区間を往復するよりも、帰りを別ルートにして一筆書きのルートにすると安くなるケースもあります。

 たとえば東京から金沢に旅行する場合、北陸新幹線で往復すると運賃・料金合わせて2万8240円です。しかし乗車券を、北陸新幹線、北陸本線、東海道新幹線経由(金沢、米原経由)で、東京から東京まで一筆書きでぐるりと1周するルートで買うと2万6140円になります。どちらも新幹線や特急は普通車指定席(通常期)を利用。ぐるり1周ルートはもちろん金沢で途中下車が可能です。米原経由の金沢~東京間は時間こそかかりますが、往復で違う風景を楽しめると考えれば悪くありません。なお、このルートの場合、乗車券の有効期間は7日間です。

 一筆書きができないルートでも、重複区間を別途購入し、1枚で買える区間の距離をできるだけ伸ばして途中下車を利用すれば、安く、バリエーションのある旅行を楽しめます。

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上野駅から特急で2時間半弱のいわき駅も東京近郊区間。上野~いわき間の乗車券は101km以上あっても、下車した駅で回収される(児山 計撮影)。

 営業キロ101km以上の普通乗車券は途中下車ができるのが原則ですが、例外も。大都市近郊区間内のみを利用する場合、距離にかかわらず下車した駅で乗車券の効力は失われます。

 大都市近郊区間とは東京、大阪、福岡、新潟、仙台の各都市圏で定められたエリアのこと。そのエリア内で完結する普通乗車券は、実際の乗車経路にかかわらず最短経路で運賃を計算する代わりに、途中駅で下車をするとその先の区間は無効になってしまいます。

 特に東京近郊区間はその範囲が広く、伊東、松本、水上、黒磯、いわき、銚子までや、房総半島全体も含まれます。そのため東京近郊区間の端から端、たとえば500kmほどあるいわきから松本までの乗車券も「下車前途無効」。途中の上野や甲府で改札を出ると、そこできっぷは回収されてしまいます。

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コメント

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2件のコメント

  1. 北松本までの切符でも西荻窪までは途中下車できなくて切符回収されちゃうんじゃないかな。ちょっと気を付けないと。

  2. 途中下車できる切符で途中下車できない駅があるというのはほとんど詐欺だな