知っておくと役に立つ鉄道の「途中下車」 活用して運賃節約、自由な旅に
途中下車するためのひと工夫
とはいえ、途中下車したいということもあります。そんなときは東京近郊区間から1駅はみ出した駅まで乗車券を買ってみましょう。
たとえば東京近郊区間の中央本線・新宿~松本間(みどり湖経由)の場合、営業キロは225.1kmで運賃は4000円ですが、これを東京近郊区間外で1駅先の北松本駅までのきっぷとして購入しても、運賃は同じ4000円です。しかし東京近郊区間内相互発着ではなくなるため、途中下車ができる乗車券になります。また、きっぷの有効期間も1日から3日に伸びるため、たとえば小淵沢で途中下車して1泊してから松本に向かうといったことも可能になるわけです。
私鉄はJRのように大規模な路線網を持っているところは少なく、大部分の鉄道では途中下車をした場合、そこで普通乗車券は回収されてしまいます。
大手私鉄では西日本鉄道が17kmを超える距離で、かつ乗車券の運賃と同一運賃の駅でない場合に途中下車を認めているほか、近鉄や会津鉄道のように特定の駅のみ途中下車を認めているケースなどがあります。
途中下車制度をうまく活用すれば、乗車券をその都度買うよりも安く自由度の高い旅行を楽しむことができます。時刻表のきっぷについて書かれたページを参考に、旅行プランを最大限に活かせるような買い方を考えてみても良いかもしれません。
【了】
Writer: 児山 計(鉄道ライター)
出版社勤務を経てフリーのライター、編集者に。教育・ゲーム・趣味などの執筆を経て、現在は鉄道・模型・玩具系の記事を中心に執筆。鉄道は車両のメカニズムと座席が興味の中心。座席に座る前に巻尺を当てて寸法をとるのが習慣。言うなれば「メカ&座席鉄」。
北松本までの切符でも西荻窪までは途中下車できなくて切符回収されちゃうんじゃないかな。ちょっと気を付けないと。
途中下車できる切符で途中下車できない駅があるというのはほとんど詐欺だな