見敵必撮! 専用「ファントムII」駆る空自偵察部隊とそのお仕事(写真21枚)

持ち帰ったフィルムはどう処理される?

 こうして、偵察機が必死の思いで撮影してきたフィルムは、偵察情報処理隊の処理小隊に運び込まれて現像されます。処理小隊では、万が一の場合に備えて、手作業で現像できる訓練を重ねているといいます。

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現像機から排出されるフィルム(矢作真弓撮影)。
ライトテーブルで判別(矢作真弓撮影)。
カラーで印刷された写真(奥)と撮影されたフィルム(手前)(矢作真弓撮影)。

 現像が終わったフィルムは、判読小隊に運ばれます。ここでは現像の終わったフィルムを専用のライトテーブルの上に置いて目標の判読が行われます。判読すべき目標の情報はあらかじめ伝えられているので、撮影されたフィルムからルーペなどを使って細部の情報を読み取っていきます。

 上級部隊から、より高精度の写真判読を要求された場合には、写真をデジタル処理して報告するそうです。判読小隊の隊員たちも、機械の故障や停電に備えて、印画紙への印刷や、要求された写真資料を手動で作成する技術を持っています。

 広範囲の写真データが欲しい場合は、連続した画像を貼り合わせてモザイク写真(連続した一連の写真をつなぎ合わせたもの)を作製します。昔はプリントされた写真を切り貼りしていたそうですが、今ではパソコン上で綺麗にデジタル処理されます。

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モザイク処理(連続した写真をつなぎ合わせること)された写真をルーペで覗き込む(矢作真弓撮影)。

 偵察航空隊は24時間体制でいつでも任務に就ける準備をしています。もし、大きな災害が発生したとき、上空にジェット機の飛ぶ音がしたら、もしかしたら偵察航空隊の戦術偵察機が撮影に来たのかもしれませんね。

【了】

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Writer: 武若雅哉(軍事フォトライター)

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

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コメント

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1件のコメント

  1. 未だにフィルムかよ!
    メーカーは生産してねーし。
    民間はひと昔からデジだよ。
    民間の固定翼と回転翼についてるカメラはもっとすごいぞ。
    画像以外に、レーザーもあるしね。
    大金使って伝統工芸やってるようなもの。
    こんなの褒め称えるのでは無く、問題視しろよ!
    自衛隊のレベルアップを期待するのであれば、賞賛だけで無く問題点は改善して欲しいと思わんのかね?