見敵必撮! 専用「ファントムII」駆る空自偵察部隊とそのお仕事(写真21枚)

任務は戦闘ではなく情報を持ち帰ること

 RF-4Eは完成機をアメリカから輸入しています。そのため偵察に特化した機体構造となっています。F-4戦闘機の機首に各種のセンサーや6種類のカメラを偵察任務の内容によって組み合わせて搭載し、使用します。高速性と高い機動性、そして地形追従性能を駆使して飛行することができます。

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RF-4Eの機首カメラ(矢作真弓撮影)。

 しばらくはRF-4Eのみを使用していた航空自衛隊ですが、1993(平成5)年からはF-4EJを改修したRF-4EJの運用を開始しています。

 F-4EJ戦闘機を改修して作られたRF-4EJは、機首には20mmバルカン砲をそのまま残していて、サイドワインダーミサイルも搭載することができます。胴体下に装着する偵察ポッドには、RF-4Eの機首に装着されているのと同じ偵察センサーやカメラが搭載されています。機体はRF-4EJのほうが新しいのですが、機能は同等であり、比較的高い位置から撮影する洋上偵察や、敵機などの移動目標を捉えるのが得意といわれています。

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滑走路へ向けタキシングするRF-4EJ(矢作真弓撮影)。
カメラを守るガラスの汚れをふき取る(矢作真弓撮影)。
「いってきます」と手を振るパイロットたち(矢作真弓撮影)。

 見た目は似ていても、得意とする偵察方法が異なるともいえる両機ですが、この2機種がタッグを組んで偵察することもあるそうです。その場合、RF-4EJが高高度から広範囲を偵察し、RF-4Eが低高度からピンポイントで偵察をします。もし、敵機がこちらに向かってきた場合、RF-4EJは対空ミサイルやバルカン砲を搭載しているため、敵機と戦い、僚機であるRF-4Eと自らの退路を確保することもできます。ただし、彼らの任務は入手した情報を持ち帰ることなので、自ら進んで積極的な戦闘は行わないそうです。

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コメント

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1件のコメント

  1. 未だにフィルムかよ!
    メーカーは生産してねーし。
    民間はひと昔からデジだよ。
    民間の固定翼と回転翼についてるカメラはもっとすごいぞ。
    画像以外に、レーザーもあるしね。
    大金使って伝統工芸やってるようなもの。
    こんなの褒め称えるのでは無く、問題視しろよ!
    自衛隊のレベルアップを期待するのであれば、賞賛だけで無く問題点は改善して欲しいと思わんのかね?