数減らす「国鉄型」車両 ひと昔前の音や乗り心地が新たな「価値」に

数を減らしながらも使われ続けている、国鉄時代に造られた鉄道車両。ファンからは「国鉄型」と呼ばれ親しまれています。レトロな雰囲気を楽しめ、旅行派からも人気を集めそうです。

国鉄の分割・民営化から30年

 現在のJRグループは、1987(昭和62)年3月31日までは日本国有鉄道(国鉄)というひとつの事業体でした。国鉄が分割・民営化された際に多くの鉄道車両がJRに引き継がれました。

Large 20180711 01
国鉄185系電車の特急「踊り子」。この車両も置き換えが計画されている(児山 計撮影)。

 当時、国鉄の鉄道車両というと、特急形なら回転式のクロスシート(回転させて向きを前後に変えられる座席)、普通列車などに使われる近郊形なら青いモケットのボックスシート、というように全国どこでも均質な車両と設備で、どちらかというと地味な存在でした。

 しかし、JRになって新造車両が増え、国鉄時代の車両が相対的に減ると、これらの車両が「国鉄型」と呼ばれ、ファンに注目されるようになります。

 国鉄型という言葉はファンやマスコミから自然発生したもので、明確な定義はありません。なかにはJR移行後も国鉄時代のスペックで製造が継続された車両もあり、「国鉄型」というにはやや曖昧な車両もありますが、国鉄時代に製造され、使用された車両であれば、おおむね「国鉄型」と呼んで差し支えないでしょう。

 これら国鉄型車両はJR移行後30年が過ぎた現在、老朽化などで次々と引退しています。

 たとえば国鉄型車両を使った特急列車は、JR東日本の「踊り子」やJR西日本の「やくも」、JR四国の「剣山」「うずしお」、JR九州の「ゆふ」「九州横断特急」など、まだ各地で見られますが、「踊り子」や「やくも」は車両の置き換えが検討されており、「うずしお」も2600系をはじめとする後継車両の投入で先行きは不透明。国鉄型車両の特急を楽しむなら、いまが最後のチャンスと言えるかもしれません。

 通勤形・近郊形の車両も、首都圏では鶴見線、川越線、八高線などごく一部を残して置き換えが完了。近畿圏でもここ数年で大阪環状線、阪和線から国鉄型の車両が基本的に姿を消すなど、置き換えは急ピッチで進められています。今後、国鉄型の車両は希少価値をますます高め、ファンの注目を浴びるものと思われます。

この記事の画像をもっと見る(6枚)

最新記事

コメント

2件のコメント

  1. 錦川鉄道は山口県の鉄道では?

    • ご指摘ありがとうございます。訂正いたしました。

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  3. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  4. 神奈川県警の“バイクは自転車レーン走るな”投稿にツッコミ殺到! 「自転車にも車にもバイクにも迷惑です」…何が問題に?
  5. 海自潜水艦 アメリカ海軍の“歴戦の揚陸艦”を標的に魚雷発射! 実弾演習で巨大な水柱があがる瞬間を公開
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開