ビーチ施設を道路にして通行確保 豪雨で被災の国道31号、「広島~呉」つながる

ビーチの駐車場を道路に

 その迂回路が新設された場所とは、海岸線に沿って伸びるビーチの駐車場です。

「本線の復旧見込みが立たないことから、広島県にビーチの駐車場をお借りして、暫定的な通路を確保しました。駐車場といえどもすべて舗装されているわけではないので、土砂を撤去し、必要な箇所を新たに舗装したうえで道路としています」(広島国道事務所)

 広島国道事務所によると、県や警察と協議しつつ、協力業者の夜を徹した作業があってこそ迅速な開放ができたと振り返ります。呉市周辺は一時、陸の孤島状態になり、各所の通行止めが解除されてからも同市に通じる道路では渋滞が発生していましたが、今回の開通によって広島市とのあいだの交通は大きく改善されたそうです。

 この迂回路の通行について、広島国道事務所は作業中の区域や路面状況が悪い区間があるため、徐行してスリップに注意してほしいとしています。また、特に朝夕には渋滞の発生が予想されることから、時差通勤や相乗りも呼び掛けています。

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土砂を撤去後、ビーチの駐車場を活用して迂回路を整備した(画像:国土交通省中国地方整備局)。

 なお国土交通省中国地方整備局によると、広島呉道路および水尻駅付近の国道31号本線の復旧には相当の時間がかかる見込み。またJR西日本は7月11日時点で、呉線の運転を1か月以上にわたり見合わせると発表しています。

【了】

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