ドローンでAED輸送、救命率向上へ ゴルフ場で実証実験 ただ実用化には課題も

ゴルフ場で、ドローンを使ったAEDの運搬実験が行われました。結果は上々で、救命率向上に向けてゴルフ場以外での活用も考えられますが、実用化には課題があります。

ゴルフ場隣接地の住宅にもAEDを運搬

ドローンでAED救命率は向上するか。ゴルフ場で行われた実証実験(41秒)。

 東急不動産ホールディングスが2018年7月31日(火)、同社グループの「季美(きみ)の森ゴルフ倶楽部」(千葉県大網白里市)にて、ドローンを使った実証実験を行いました。

 広いゴルフ場、そこでプレイヤーが倒れた場合にAED(自動体外式除細動器)をドローンでいち早く運び、救命率を向上させることを目的とした実証実験で、ゴルフカートを使うよりも早く、届けることができました。

 あわせて、ゴルフ場に隣接する住宅地にドローンでAEDを届ける実証実験も行われ、こちらもクルマを使うより早く、届けることができています。

Large 180731 dorone aed 01

拡大画像

ゴルフ場でAEDを運ぶドローン。ドローン事業を展開するテラドローン(東京都渋谷区)の協力で行われた(2018年7月31日、伊藤真悟撮影)。

 このように、地形や道路の制約を受けにくいドローンを使うことで、AEDによる救命率のさらなる向上が期待されますが、課題もあります。

 まず、ドローンの遠隔操縦に必要な電波の安定送受信。携帯電話の基地局からLTEで通信する形であれば安定した飛行の制御が可能ですが、この方法はまだ実験段階です。

 そして、催し場所や人口が集中する地区、夜間の飛行などは国土交通省に事前申請し、許可を得ねばなりません。自治体によって条例が設けられていることもあります。

【了】

この記事の画像をもっと見る(5枚)

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。