【空から撮った鉄道】レアの二重奏 東海道新幹線「ドクターイエロー」を空から狙う

新幹線の設備をチェックする試験車「ドクターイエロー」は、いまや鉄道ファンだけでなく多くの人々に知られています。しかし、営業列車ではないためダイヤは非公開で神出鬼没。空撮の途中、偶然にもその「ドクターイエロー」に遭遇しました。

別の空撮で偶然にも遭遇

 新幹線の923形試験電車は毎月のように東海道・山陽新幹線のどこかを走行し、設備の試験やチェックをしています。人や動物の健康をチェックする「医師」と「黄色い車体」にちなんで「ドクターイエロー」という愛称が生まれ、今日では鉄道ファンだけでなく新幹線の利用者や親子にも大人気の存在です。

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レアな「ドクターイエロー」を空撮というレアな状況で撮影。新幹線の回送線にて(2016年6月8日、吉永陽一撮影)。

 大人気な理由は、鮮やかな黄色い車体色だけでなく、レアな存在だからと言えるでしょう。営業列車ではない試験列車のためダイヤは非公開で、毎月のように走っているけれども、いったいいつどこを走っているのか見当もつきません。

 偶然にも見ることができれば、かなりラッキーといえます。人々から「幸せの黄色い新幹線」や「幸せを呼ぶ新幹線」と言われ、まるで縁起物扱い。ひょっとしたら923形は、新幹線のなかで一番人気がある車両かもしれません。

「ドクターイエロー」は、上空でも滅多に遭遇できません。その偶然に出会ったら、空撮というレアな状況も相まって、まさにレアの二重奏です。ただ、何年も空を飛んでいると遭遇することもあります。そのなかから東京と名古屋の話をしましょう。

 2016年6月8日、東京都心の鉄道が目まぐるしく変化していくので、1時間くらいの予定で原宿、渋谷、品川と、再開発地区の空撮をしていました。品川で撮影中、ふと周囲の上空を確認するため羽田空港方向を見やると、東京貨物ターミナル駅のあたり、つまり東海道新幹線の大井車両基地で「黄色い物体」が動くのが目に入りました。

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大井車両基地から工場地帯を貫く回送線を通って東京駅へ。脇には東海道本線貨物支線(大汐線)の線路がある(2016年6月8日、吉永陽一撮影)。

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Writer: 吉永陽一(写真作家)

1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。

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