世界のトップが乗るクルマとは 防弾はあたりまえ、国の威信もかかる公用車たち(画像11枚)

少しでもその姿を見るために、「パパモビル」とベントレー

 最後に、国のトップではありませんが面白いクルマを2種紹介しましょう。

 ひとつ目はローマ法王の専用車「パパモビル」。前法王ベネディクト16世の専用車は、なかで立ち上がっても手を振れるように、後部座席は一段高い位置にひとり用の座席が設けられています。その前後左右は防弾ガラスでおおわれているものの、見た目は野球のピッチャーが、グラウンドに出ていくときの専用カー(リリーフカー)を彷彿とさせます。ちなみに現法王のフランシスコは、このパパモビルをオープンカーに改造しました。「失うものはない。神に命をゆだねる」と彼は言いますが、警備担当者は気が気じゃないでしょうね。

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2015年、ローマ法王フランシスコが訪米した際の「パパモビル」(画像:アメリカ合衆国シークレットサービス)。
ベントレー「ステートリムジン」(画像:ベントレー)。
ベントレー「ステートリムジン」とエリザベス2世(画像:ベントレー)。

 ふたつ目は、イギリスの女王エリザベス2世の専用車両。2002(平成14)年、即位50周年を記念して特別に設計されたベントレーの車両です。高い天井や大きく開くドアは、王室の人びとが乗り降りしたときに、威厳を持った姿を保てることを考え抜いて設計されたといいます。しかし、その最大の特徴は「女王の姿をひと目でもみたいという多くの人の願いをかなえるため、現存するいかなるクルマよりも外からの見やすさを向上させた」という設計理念。その姿は落ち着いたえんじ。車体は低く車高は高く、何よりも大きな窓が目を引きます。ベントレーの特徴ともいえるやわらかい曲線は、強さと優しさが同居した女王の姿そのものといえるかもしれません。女王は、その理念と美しい車体に感動し、同じクルマをもう1台注文したといいます。

 防御、国内産業、威厳、人びととのふれあい。さまざまな考え方で生み出され、運用されるさまざまな公用車。国のトップのクルマから、国際情勢やその国の内情を考えてみるのも面白いかもしれませんね。

【了】

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コメント

5件のコメント

  1. アメリカじゃホイルベースの長さが災いして段差で思いきり土手っ腹を強打してましたが想定内なんでしょうかね
    日本も別にLS600hである必要性なんて感じませんけどね
    市販車でも600hは重いハイブリッドシステムに加えてアホなパワー伝達伝説が災いして4WD強要で実際の機能性は460よりかなり下なんですけどね
    これなら写真のUCF30型のセルシオのほうが公用車としては扱いやすいと思いますが?

    • 市場評価と公用車評価は別ですからね。
      まして大臣級となれば、
      国威が保てるか、製造時の機密が保てるかなどと。

      性能も同じで、
      市販車と違うとも同じとは言ってないところがミソ。
      蓋を開けたら別物かもしれませんよ。

      ちなみに日産は厳しい可能性もあり。
      と言うのも外資系でしょ。
      外資系では国威(日本は自動車産業の影響も大きい)と機密に…

    • LS600hは標準ホイールベースでも本当に重すぎ!
      例えるなら古くはランクル100を公用車にした感覚かな
      うちのマンションの立体なら重量制限オーバーw
      仰るようにレクサスLS460か?そのLバージョンが公車としては限界でしょうかね
      フレームクラウンから後はマークⅡに土台を合流させて、ゼロクラから先代までほぼ同じ土台で化粧直しした車種を延々と警察庁は使い続けてきたくらいだから公車なら尚更って話なんですかね
      自分等もこれまで一番高いの持って来い!で物の本質見失った部類ですから
      燃費関係無くハイブリシステムがあるだけで重量税免れたりですからね

  2. アメリカの大統領やイギリスの女王陛下のクルマを紹介するなら、日本は首相の公用車ではなく天皇陛下の御料車を紹介する方が自然だと思います。
    センチュリーロイヤルは世界中どこに出しても恥ずかしくない日本の技術の粋を集めた世界最高峰の車です。

    • 御料車といえばロールスロイスが稼働できない件はどうなったのか。