秘境駅にフレンチレストラン開業 その目的とは ループ×スイッチバックの大畑駅(写真16枚)

料理には人吉球磨の旬の食材を使用

 8日(土)にオープンするフレンチレストラン「囲炉裏キュイジーヌLOOP」は、ランチ営業が11時半から15時まで、ディナー営業が17時から22時まで(水曜定休)。昼はプレートランチ(1800円~2100円)、コース(3500円)、夜は「人吉球磨コース」(4800円)、「くまもと黒毛和牛コース」(7800円、以上すべて税・サービス料込み)。いずれの料理にも人吉球磨の旬の食材を使った本格的なフレンチです。

 シェフはフランスや東京で腕を磨いた中務雅章さん。人吉市内の隠れ家のようなレストランのオーナーシェフでしたが、固定客も増えお店が手狭になったタイミングで「LOOP」で腕をふるうことになりました。

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木を使った温もりのある雰囲気のレストランには20人ほどが入れる。オープンキッチンの脇には囲炉裏も。
ディナーの(上から時計回りに)球磨の黒豚と松の実のからしレンコン、球磨の黒豚のテットドポーク、馬刺しタルティーヌ仕立て。
2019年3月にホテルとしてオープンする矢岳駅の旧駅長官舎も築約110年の文化財。

 挨拶に立ったNOTE人吉球磨の村口 隆代表(元人吉市議)は、「今日はスタート地点に立っただけでこれからが本当の勝負、試練が始まります。一生懸命に汗をかいてここを盛り上げていきたい」と抱負を語りました。事業が流れに乗れば、人吉球磨地域に残る古民家を利用して、さらに多くの地域活性化事業を手掛ける予定もあるようです。

 明治時代の歴史的遺産を利用した新たなビジネス。過疎化や限界集落などの問題も抱えている地方の明るいニュースとなり、魅力的な施設になることを願いたいです。

 ネックとなりそうなのは、肥薩線の“山線”(人吉~吉松)を運行する列車が1日3往復しかないことですが、ランチタイムであれば人気アニメ『夏目友人帳』の舞台となった景色を探してみたり、付近の散策やハイキングに出掛けたりすることも可能です。また人吉市中心部からクルマで15分程度であるため、意外に近く感じるかもしれません。

 なお、レストランとホテルを運営する「CLASSIC RAILWAY HOTEL」では現在、目標額300万円でクラウドファンディングを募っています。

【了】

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Writer: 皆越和也(フォトライター)

1961年熊本県人吉市生まれ。東京の編集プロダクション、出版社、PR代理店等で四半世紀ほど編集者、ライター、カメラマンなどの業務に携わり、2010年よりフリーのフォトライターに。2011年より拠点を熊本市へ移し国内外で活動中。

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