東急大井町線の座れる通勤車「Q SEAT」デビュー! 初日の様子は(写真23枚)

東急電鉄が大井町線の新しいサービス「Q SEAT」を始めました。他社の「座れる通勤電車」とは異なる「1両限定」の有料座席指定サービス。初日の様子を大井町駅で取材しました。

初日は3時間で完売

東急大井町線の座席指定車「Q SEAT」(36秒)。

 東急電鉄は2018年12月14日(金)の夜から、東急大井町線の座席指定車「Q SEAT」の営業を始めました。

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大井町駅で発車を待つ「Q SEAT」連結列車の長津田行き急行(2018年12月14日、草町義和撮影)。

 この日の「Q SEAT」一番列車は、大井町駅(東京都品川区)を19時30分に発車する長津田行き急行です。大井町駅の発車案内表示器には「Q SEAT」の案内が表示されず、代わりに「3号車は有料座席サービス『Q SEAT』です」と、繰り返し放送されていました。また、3号車の停止位置付近には「ウェイティングエリア」という待合スペースが設けられました。

 出発時刻が迫ってくると、一番列車の客がウェイティングエリアに並び始めました。駅員が客に声をかけ、ひとりずつ指定券の所持を確認していきます。「Q SEAT」はチケットレス予約にも対応。多くの客がスマートフォンに予約情報を表示させ、駅員に示していました。

 オレンジ色の「Q SEAT」を連結した列車が入線すると、駅員がウェイティングエリアの客を「Q SEAT」車内へと誘導。出発の記念式典などはなく、長津田駅(横浜市緑区)に向け出発しました。

「Q SEAT」は西武鉄道「S-TRAIN」などと同様、座席指定券を購入することで座席を確保できる「座れる通勤電車」の一種。座席はクロスシートですが、座席指定サービスを提供しない列車ではロングシートに転換して使えるのも「S-TRAIN」などと同じです。

 ただし「S-TRAIN」が編成中の全ての座席を指定席としているのに対し、「Q SEAT」は編成中の1両のみ。それ以外の6両は通常のロングシートで、座席指定券を購入する必要もありません。

「Q SEAT」のサービスが提供されるのは、平日夜の19時台から23時台までの大井町発、長津田行き急行5本。座席指定券は400円均一で、運転当日の朝5時から発売されます。東急によると、初日の12月14日は発売開始から3時間後の朝8時までに完売したそうです。

【了】

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Writer: 草町義和(鉄道ニュースサイト記者)

鉄道誌の編集やウェブサイト制作業を経て鉄道ライターに。2020年から鉄道ニュースサイト『鉄道プレスネット』所属記者。おもな研究分野は廃線や未成線、鉄道新線の建設や路線計画。鉄道誌『鉄道ジャーナル』(成美堂出版)などに寄稿。おもな著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。

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コメント

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1件のコメント

  1. 日中のロングシート運用時に乗れましたが、とてもフカフカのシートで乗り心地が良かったです。
    (地元の方々にも好評で、大井町駅ではQシート車両の方がすぐ埋まる感じでした)
    長津田まで乗ってみたい!電バスナイトアクセスできるように、18時台からも走るといいなと個人的に思います。