米軍用車両、その最後の有効活用とは ある意味大切に使われている廃車の「その後」

軍用車両も最後は廃車でスクラップというのがほとんどですが、アメリカ陸軍のごく一部の車両は、その後も実に有効活用されていました。ある意味大切に扱われているのですが、みな一様にボロボロで弾痕だらけ。どういうことでしょうか。

そこは国立公園、それゆえの厳しいルールも

 頑丈な軍用車といえど、いずれ使えなくなる日が来ます。それは戦車などの装甲車も同様です。

 そうなった場合、まだ使える箇所は部品として再利用されますが、その後はほとんどがスクラップ処分されるといいます。そのスクラップ処分を免れた一部のクルマが、NTCのような射場内で標的にされたり、演習場の雰囲気作りのためのモニュメントとして置かれたりしています。

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朽ちた装輪装甲車の残骸(武若雅哉撮影)。
NTCの敷地は広大(武若雅哉撮影)。
戦車の廃車も置かれている(武若雅哉撮影)。

 これらのクルマは、全ての燃料やオイルなどがキレイに抜かれた状態で設置されています。なぜならば、NTCの敷地はそのほとんどが、アメリカの国立公園に指定されているからなのです。国立公園は環境保全が必要な場所として国から認定されているため、許可を受けた場合以外は、その場に何かを残していくことはできません。特に、燃料やオイルなどはそのまま放棄してしまうと、そこで生息している野生動物や植物などに悪影響を与えてしまいます。そのため演習場にクルマなどを設置する場合には、こうして環境に与えるダメージを最小限にする処置が施されるのです。またそれゆえ、それらのクルマはトレーラーの荷台に積まれて現地まで運ばれ、クレーンで下ろして設置されています。

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装甲化された汎用車両「ハンヴィー」、標的として最後の奉公(武若雅哉撮影)。
何なのか判断できない装軌車。背後に日本の90式戦車が見える(武若雅哉撮影)。
比較的最近、置かれたと見られる装輪装甲車(武若雅哉撮影)。

 ちなみに、もしオイルを漏らしてしまった場合には、レンジ・コントロールというNTCの管理組織に通報して、地面に染み込んだオイルを油圧ショベルで土壌ごとすくい上げ、環境汚染の防止処置を施すということです。ただし、訓練で使用する火薬や砲弾の破片などに関しては、特に清掃している形跡はなく、その理由については教えてもらえませんでした。

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