佐世保線に振り子型車両導入へ 「新幹線開業時に高速化」でJR九州と地元が合意

今回の検討委員会で、3項目について合意

 今回、合意した内容は次の3項目です。

(1)長崎県は、佐世保~有田間の高速化に要する地上設備の整備を進め、佐世保~博多間の高速化を図る。
(2)JR九州は、前項の整備にあわせて、佐世保~博多間に運行する特急車両に振り子型車両を導入する。
(3)実施時期は、九州新幹線西九州ルート(長崎~武雄温泉間)の開業時を原則とする。

「振り子型」は、カーブを通過するときに車体を傾けることで、通過速度の向上と乗り心地の改善を図る車両の仕組みです。特急「スーパー北斗」(函館~札幌)や特急「南風」(岡山~高知間など)、特急「ソニック」(博多~大分間など)、特急「かもめ」(博多~長崎間など)の車両などに採用されています。

 特急「みどり」の博多~佐世保間の所要時間は110~120分程度です。長崎県などの試算では、振り子型車両の導入により、同区間は約8分の時間短縮が見込まれるとのこと。一方、JR九州は、需要動向や他線区との調整などがあることから、実際のダイヤは「検討を進めたい」としつつ、振り子型車両を使った列車の運転本数については、博多~佐世保間で上下10本程度を考えているといいます。

 長崎新幹線の武雄温泉~長崎間は、2022年に暫定開業の予定。JR九州は今回の合意を受け、新幹線開業時の佐世保線高速化に向けて、「工事の実施や振り子型車両導入の準備などにしっかりと取り組んでまいりたい」としています。

【了】

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コメント

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10件のコメント

  1. 文章を素直に読むと地上側の整備は長崎県など地元自治体がJR九州に発注してやるわけですか。
    で、車両はJR九州が準備といいつつ実際は783系老朽更新のタイミングで新製と。

    赤字とはいえ6千人/日台とそこそこの輸送密度があるはずの佐世保線ながらJR九州に足元見られた長崎県もずいぶんと羽振りがよいですね。

  2. 有田~武雄温泉間の 高速化 は?
    武雄温泉~肥前山口間も 全線複線が望ましいが 所要時間短縮と列車行き違い待ちによる時間の損失を防ぐことが大事だ

  3. 佐世保線に振り子電車を導入!っと言っても、しょせんは「白かもめ」のおさがりだよね。
    この記事見ると、皆さんわけもなく、とっても喜んでいるみたいだが、ちゃんと現実を見な!
    ですな。この電車、「白いみどり」になるのかやあ?

  4. 西九州新幹線開業で多少必要本数が減る
    「白いかもめ」の電車元々
    「振り子」だから大丈夫じゃね?

  5. ありがとうございます。振り子車両の導入と言うが、結局は885系の使い回しでしょう。つまり、中古車の使い回しですね。

    • 長崎へ行く885系を使い回すと以下の弊害が生じます。
       「ハウステンボス」も置き換えることになるので、分割できるようにしなければならない
      以上のことから、783系はK887系に置き換わるようです。
      K887系は
       連結・分割が可能
       デザインはヨーロッパの特急をイメージ
       振り子式ではなく空気バネによる車体傾斜
      であって欲しいです。

    • >JR九州は、需要動向や他線区との調整などがあることから、実際のダイヤは「検討を進めたい」としつつ、振り子型車両を使った列車の運転本数については、博多~佐世保間で上下10本程度を考えているといいます。

      これなら、ハウステンボス併結のみどりを783系に置き替えることなく、885系の使い回しで十分賄えます。
      K887系?妄想も程々に。

    • (誤)783系に
      (正)783系から

  6. 博多ー佐世保の在来線時間短縮?
    当面の間佐賀県の説得は諦めたってことですか?

  7. 佐世保~博多間の所要時間短縮という事であれば、
    現在スイッチバックを行っている早岐駅のスイッチバック解消を考えるべきだと思います。
    短絡線を設け、佐世保方面~博多方面をスイッチバックなしで運行出来るようにすれば、
    5分~10分の所要時間短縮は可能だと思われます。
    現地の状況を見る限り、道路をオーバーパスまたはアンダーパスで抜ける必要はあるものの、
    建設に大きな支障となるものは見受けられませんでした。
    車両センターは早岐駅構内扱いとし、早岐駅自体は博多方または佐世保方に移転すればいいでしょう。
    (現行の運転系統を考えると博多方に設けるのが望ましい。)