EVの電池「もっと安く大容量に」ならないの? 主流2タイプの“利点と弱点” 未来を変える「第3勢力」も実用化まもなく!?

BEVの普及や進化を語る上で、駆動用バッテリーの進化は重要な話題です。2026年現在、バッテリーに関する技術はどのような現状にあるのでしょうか。

現在の主流は「2タイプのリチウムイオン電池」

 バッテリー式電気自動車(BEV)の普及や進化を語る上で、駆動用に搭載されるバッテリーの進化は外せない話題です。2026年5月現在、バッテリーに関する技術はどのような現状にあるのでしょうか。

Large 20260607 01

拡大画像

リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載予定の中国・BYDの「ラッコ」(乗りものニュース編集部撮影)

 昨今のBEVの駆動用として主流になっているのは、リチウムイオン電池というタイプのバッテリーです。

 大まかな説明ですが、リチウムイオン電池は、「正極」と「負極」、そしてその間にある「電解液(電解質の液)」や「セパレーター」と呼ばれる薄い膜で構成されています。充電や放電の際には、リチウムイオンが正極と負極の間を移動します。この動きによって電気を蓄えたり、取り出したりしているのです。

 次に、現在のクルマの駆動用に用いられているリチウムイオン電池には、主に「三元系リチウムイオン電池」と「LFP(リン酸鉄リチウムイオン電池)」の2種類が存在します。

 まず三元系は、正極にニッケルやコバルト、マンガンを用いたリチウムイオン電池で、エネルギー密度が高く、小型・軽量でも大容量化しやすいのが最大のメリットです。一方、熱管理がなかなかシビアなうえ、高価なニッケルやコバルトを使用するため、高コストになりやすいというデメリットもあります。

 対してLFPは、正極にリン酸鉄を用いるリチウムイオン電池です。希少金属への依存が少なく低コストなほか、熱暴走しにくく、長寿命なのがメリットです。しかしエネルギー密度が低いため、同じ容量を確保するにはバッテリーが大きく重くなってしまいやすいという課題があります。

 これまで多くの自動車メーカーが採用してきたのが三元系ですが、近年はLFPの採用も増えています。特に中国のBYDは、バッテリーのレイアウトで容量問題を解決、航続距離を確保したとしています。また公式には明言されていないものの、日本ではスズキ「eビターラ」に、BYDの関連企業が製造したLFPが採用されているようです。

【あったなコレ!】これが「リチウムイオン“じゃない”」駆動用バッテリーです(写真で見る)

最新記事

コメント