「中央高速バス」はなぜ高速バス市場のお手本に? 変化する甲信地方の高速バス事情

甲信地方の中央道沿線では、京王ら老舗のバス事業者が開拓した「中央高速バス」が地元に定着。一方、上信越道を経由する東京~長野市間は様相が異なります。また近年は外国人利用者が増え、状況に変化が出てきました。

「東京~長野市」は話が別!

 一方、東京から軽井沢や、佐久、上田といった長野県の東信地方へは、京王ではなく、西武バスが中心になって路線を広げました。そのため東京側は新宿ではなく、池袋を中心に路線網が構築されているほか、特に長野市に発着する路線は、中央高速バスとは異なる競合環境が生じています。

 2002(平成14)年の高速ツアーバス容認(その後、2013年に従来の高速バスと「新高速乗合バス」制度に一本化)により、首都圏や京阪神から長野県を結ぶ路線に、高速ツアーバスの新規参入がありました。東京~長野県内のように片道4時間程度までの中距離路線は、後発参入がふつう難しく、競争は限定的です。それでも、東京~長野市間では新旧の事業者が競い合うことになりました。

 うち2陣営は、中距離路線では珍しく、既存事業者(高速ツアーバス登場以前からの乗合バス事業者)どうしの競合です。この東京~長野市間はもともと、京王/川中島バス(現・アルピコ交通)が中央道経由で運行していました。1990年代に上信越道が開通すると、そちらに経路変更されて所要時間が短縮しますが、同時に西武バス/長電バスが競合として同区間へ参入したのです。

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長電バスの車両(2017年9月、中島洋平撮影)。

 上信越道経由の東京~長野市間は、中央道経由の東京~松本間などと異なり、競合相手の鉄道が在来線特急ではなく新幹線となるため、所要時間の差が大きくなります。加えて、既存事業者が2陣営に分かれたこともあり、地元で強く定着することがありませんでした。これは、同じ長野県の路線でも、伊那・飯田、松本方面などで高速バスが大きな存在感を持っているのと対照的です。そのことが後発事業者にもチャンスを与え、現在では、後発参入のウィラーと昌栄高速運輸(長野市)も一定のシェアを確保しています。

【写真】「バスタ」開業以前の「新宿高速バスターミナル」、現在の姿

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コメント

4件のコメント

  1. 中央道の高速バスを頻繁に利用している地元の者から見て、その理由は明らかだ。JR東の特急あずさに問題が多すぎで利用客を減らそうとしているとしか思えないことだ。料金はバスの2倍。駅によっては2時間に1本。純粋な走行スピードでもバスと同等なのだから、自宅から新宿までの所要時間はバスの方が絶対短い。

    高速バスのバス停周辺に駐車スペースが十分に拡張されたら、地元民のあずさ利用は無くなるだろう。

  2. 好調なのはいいが、運転士が不足している以上いずれ行き詰まる。

  3. 都内区間の車線の少なさやトンネルがボトルネックになって渋滞がひどい。

    週末に1往復乗ったことがありますが、行き1時間、帰り3時間も遅延して大幅に予定を狂わせられました。

    閑散期限定ですがJRの割引商品を使うとバスの普通運賃と変わらない値段でも乗れるので、やっぱりあずさを使うかな…という感想です。

  4. さすが「東京乗りものニュース」。”ホーム”なだけに正確かつ詳細だねぇ。

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