東海汽船の新造2隻、伊豆諸島航路へ 東京五輪色の「さるびあ丸」とジェット船「結」

東海汽船が導入する新造船2隻の名称が、貨客船は3代目「さるびあ丸」、ジェットフォイルは「セブンアイランド結(ゆい)」に決定しました。それぞれ、2020年6月に就航します。

ジェットフォイルは初のバリアフリー対応船

 東海汽船が2019年6月5日(水)、建造中の新造船2隻の名称とデザインを発表しました。貨客船とジェットフォイルが1隻ずつで、どちらも、「2020年東京オリンピック・パラリンピック」のエンブレムをデザインした美術家の野老(ところ)朝雄さんが外観のカラーリングを担当しています。

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東海汽船が2020年に投入する新造船2隻のイメージ。左が東海汽船の山崎潤一社長、右が美術家の野老朝雄さん(2019年6月5日、中島洋平撮影)。

 貨客船の名は社内選考により、3代目「さるびあ丸」に決定しました。1992(平成4)年に就航した2代目「さるびあ丸」の代替となる船であり、初代の登場から半世紀にわたり東海汽船の主力船となっている「さるびあ丸」の名を引き継ぐとのこと。主に東京~伊豆大島~神津島航路や、夏に運航される「東京湾納涼船」に使用されます。

 外観デザインは、「東京オリンピック・パラリンピック」のエンブレムにも使われている藍色を用いた、側面の波のようなラインと幾何学的な文様が特徴です。野老さんによると「航行中、波しぶきに見えるようなデザイン」とのこと。船内設備などは基本的に2014年就航の3代目「橘丸」と同型ながらも、「橘丸」より1階高い6階建てで、最上階はレストランとラウンジが設けられます。

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新造船「さるびあ丸」特等室イメージ(画像:東海汽船)。
新造船「さるびあ丸」最上階デッキのイメージ(画像:東海汽船)。
新造ジェットフォイル「セブンアイランド結」船内イメージ(画像:東海汽船)。

 ジェットフォイルの名称は「セブンアイランド結(ゆい)」で、こちらは野老さんによる命名です。「結」はロープを結ぶ、人と人とを結ぶ、島々を結ぶといったイメージが込められているとのこと。主に東京~伊豆大島~神津島航路で使用されます。

 外観は、白と藍色のコントラストを主体とした貨客船と異なり、船体が全面的に藍色で塗られたうえ、船で使われるロープの結び目をイメージした東海汽船創立130周年記念ロゴマークなどがあしらわれます。なお、ジェットフォイルの新造は東海汽船でも初(現在保有する4隻はすべて中古船)で、国内では25年ぶり。ジェットフォイルでは初のバリアフリー対応船だそうです。

 貨客船の3代目「さるびあ丸」は、今回の発表からちょうど1年後となる2020年6月5日、ジェットフォイル「セブンアイランド結」は同年6月下旬の就航予定です。

【了】

【画像】新「さるびあ丸」とジェット船「結」の内外装

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