列車内で忘れ物、どうすれば取り戻せる? 探すコツや引き取りの方法
「乗り入れ先」にも確認を
鉄道会社に問い合わせて忘れ物が見つからなかった場合でも、すぐに諦める必要はありません。列車の運転区間によっては、別の鉄道会社にも問い合わせる必要があります。
JR東海の東海道新幹線の場合、列車によってはJR西日本が運営する山陽新幹線にも乗り入れており、JR西日本が忘れ物を回収していることも。東海道新幹線の東京~名古屋間しか利用していなかったとしても、列車が山陽新幹線の広島行きや博多行きなら、JR東海だけでなくJR西日本にも問い合わせると、見つかる可能性は高くなります。
忘れ物が見つかったら、自分で保管場所まで引き取りに行く必要があります。交通費は原則自己負担ですが、鉄道会社のなかには、保管場所がある駅まで利用できる無料乗車票を発行してくれることも。着払いなら郵送や宅配便で送ってくれる場合もありますから、どのような引き取り方法があるのか鉄道会社に確認しましょう。
JR東日本が2019年2月に発表したところによると、2017年度の忘れ物取り扱い件数は約220万件を超えており、年々増加傾向にあります。忘れ物を保管するためのスペースも不足しており、一部の物品は保管期間を短縮して早めに処分する鉄道会社も増えてきました。忘れ物に気づいたら早めの行動が肝心です。
ちなみに、JR東海が2020年7月の営業運転開始を目指して開発中の新型新幹線「N700S」には、荷物棚を明るくする機能が。停車駅が近づいたときに荷物棚を明るくして、忘れ物をしないよう乗客に注意を促すといいます。
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Writer: 草町義和(鉄道ニュースサイト記者)
鉄道誌の編集やウェブサイト制作業を経て鉄道ライターに。2020年から鉄道ニュースサイト『鉄道プレスネット』所属記者。おもな研究分野は廃線や未成線、鉄道新線の建設や路線計画。鉄道誌『鉄道ジャーナル』(成美堂出版)などに寄稿。おもな著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。
北陸新幹線では荷棚の上の天井が鏡張りになっていて、忘れ物や不審物があれば一目で判る様になっている。
鏡代以外は全く金のかからないシステムだ。
東海道山陽新幹線にはこういう工夫をしないのか?
そんなに東日本の真似をするのが嫌なのか?