「空のF1」どう魅せた? 「レッドブル・エアレース」17年の歴史が千葉でフィニッシュ
終了理由は…?
そのような「レッドブル・エアレース」が、2019年で終了することになってしまいました。メインスポンサーのレッドブルは「ほかのイベントほど関心を引き付けられなかった」と説明していますが、エアレースの人気はレッドブルの様々なイベントのなかでもトップクラスです。おそらくは、費用もトップクラスに莫大で、レットブルの負担が大きかったことが理由ではないかと筆者(大貫 剛:宇宙・科学ライター)は考えます。
2019年シーズンは4大会で終了することになったため、奇しくも千葉大会が最後のレースになりました。千葉大会は2019年の年間チャンピオンが決まり、しかも世界最後の「レッドブル・エアレース」という歴史的なイベントの「グランドフィナーレ」になります。年間ランキングでは、室屋選手は最終戦直前段階で3位。首位のマルティン・ソンカ選手(チェコ)や2位のマット・ホール選手(オーストラリア)との点差は小さくありませんが、逆転不可能な点差でもありません。室屋選手が最後の表彰台に上がれるか否かも千葉大会の見どころです。
将来、「レッドブル・エアレース」がスポンサーを変えるなどして復活するかは、現在のところ全くわかりません。17年間で完成された素晴らしい競技と、世界最高のアクロバットパイロットたち14人の雄姿を見る最後の機会は、もうまもなくです。
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Writer: 大貫 剛(宇宙・科学ライター)
宇宙開発を中心に活動する科学ライター。東京都庁の土木技術職員として11年間勤務後、宇宙開発ベンチャーを経て独立。宇宙船やロケットのほか、趣味のスカイスポーツや古巣の道路も取材する。子供の頃からの鉄道好きだが、最近は飛行機や車での移動も多い。
レッドブルに代わるスポンサー現れて欲しい。