高速バス運行会社の交代相次ぐ その切実な背景 利便性はどう変わる?
池袋発着を存続させるワケ
京王/アルピコは、もともと新宿~松本線などの「中央高速バス」の運行を通じて、昼行路線の成長には「30分から60分間隔の高頻度運行」「発車直前まで便変更を受け付けるなど気軽な乗車環境づくり」といった施策が有効だと認識していました。長野線は東京都内で一般道区間が長い(関越道の練馬ICから新宿・池袋まで一般道経由)ことなどから所要時間が増し、さらに高速バスどうしの競合もあって収益性では劣るものの、あえて積極策に出たのです。
新宿~長野線は現在15往復運行され、特に復路は「遅めの便を予約し、用件が早く終われば前の便に変更」といった使い方が定着しています。長野発の始発は早朝4時台(9時前に新宿着)、新宿発には、会食やコンサートなど東京で夜の予定を済ませたあとに乗車できる夜行便も設定し、長野の人が東京に長時間滞在できるようになっています。
一方、新宿側では分散していたバスターミナルを集約した「バスタ新宿」が2016年に開業して以降、発着本数の多さからダイヤ改正や続行便(2号車以降)設定に制約が生まれています。ここで池袋発着の便を新宿の便と同一サイト、同じ予約センターで予約できるようにし、片方が満席の際にもう一方の路線を選択してもらうなどの使い分けができれば、両方の路線にプラスになると考えられるのです。
現状、予約サイト「ハイウェイバスドットコム」では、新宿発着と池袋発着の便は別々に空席検索する必要がありますが、もしも、「新宿または池袋」から長野へ(またはその逆)と検索できるよう改修されれば、利便性はより高まるでしょう。また、発車時刻ギリギリまで新宿発の便から池袋発の便へ、またはその逆の変更を、乗客自身がスマートフォンの画面上で簡単に行えるようになれば、都内で用件を終えた乗客は「できるだけ早く長野へ帰れる便」を選べるようになります。将来的に、車両と運転手の運用を両路線で共通化できれば、池袋路線についても、運転手の拘束時間を伸ばさずに、始発便をより朝早く、最終便をより夜遅くし、利便性の高いダイヤに改正することもできます。
車両や営業所(車庫)のスペース、座席管理システム、そしてなにより運転手などの人材は、高速バスの運行に欠かせない要素で、かつ、限りある存在です。運転手不足や高速バスどうしの競合激化などの環境変化を踏まえ、それらの要素を上手に組み合わせ、利便性と収益性を追求することが求められているのです。
【了】
Writer: 成定竜一(高速バスマーケティング研究所代表)
1972年兵庫県生まれ。早大商卒。楽天バスサービス取締役などを経て2011年、高速バスマーケティング研究所設立。全国のバス会社にコンサルティングを実施。国土交通省「バス事業のあり方検討会」委員など歴任。新聞、テレビなどでコメント多数。
散々に臭い物に蓋をして今年の猛暑でどぶ板が反り返ってきたか?w
敷地の問題で車を増やせない?そんなの陸運局の旅客課や輸送課が審議の対象にしてたか疑うかのような事業認可の乱発用だったけど~?
今更に後だしジャイケンみたいなこと言っちゃってるけど結局はドライバーを飼い殺しにしてきたしっぺ返しなんだろうが
免許歴で二種免の受験資格が得られて職に就いて事故すりゃ運転経験を問われて死人に口無しの事故調査で葬られたスキーツアーバスドライバーとか
こんな間抜けた判例で後身が集まるわけねーだろ