九州新幹線「800系」どんな車両? 「つばめ」「さくら」を引き立てる「和」のテイスト

九州新幹線の開業にあわせてデビューした800系。性能面では東海道・山陽新幹線に導入された700系と大きな違いはありませんが、見た目はまったくの別物。「和」を強調したデザインはほかの新幹線車両と一線を画しています。

走りながら線路を検査できる

 九州新幹線の新八代~鹿児島中央間は2004(平成16)年に開業。博多~西鹿児島(現在の鹿児島中央)間を結んでいた在来線特急「つばめ」は、博多~新八代間の在来線特急「リレーつばめ」と、九州新幹線の新八代~鹿児島中央間を走る「つばめ」に分けられ、800系は新八代~鹿児島中央間の「つばめ」で使われるようになりました。

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800系の車体に描かれた「つばめ」の文字(2004年3月、草町義和撮影)。

 車体は当時のJR九州社長が毛筆で描いた「つばめ」の文字(のちに消去)や、昔ながらの円形のヘッドマークを模した「つばめ」のロゴマークで装飾されました。この「つばめ」という列車名、実は1930(昭和5)年に登場した東京~神戸間の在来線特急で使われたのが最初(当初は漢字の「燕」)。その後も東海道本線や山陽本線、鹿児島本線を走る在来線特急の列車名として使われ続け、歴史の長い国鉄の代表的な列車名でした。

 2011(平成23)年には九州新幹線の博多~新八代間も開業して全通。博多駅で山陽新幹線と接続し、山陽・九州新幹線を直通する「みずほ」「さくら」も走るようになりましたが、800系は引き続き九州新幹線のみ走る列車(「つばめ」と一部の「さくら」)で使われています。

 全通に先立つ2009(平成21)年には800系が追加製造され、ライト形状の変更や座席の改良などのマイナーチェンジが行われていて、「新800系」ともいわれています。「和」が展開する車内の雰囲気は変わりありません。2010(平成22)年までに800系と新800系あわせて54両が製造されましたが、2016年に発生した熊本地震で被害を受けた6両が廃車され、2019年4月1日時点の車両数は48両です。

 ちなみに、東海道・山陽新幹線や東北・上越新幹線などでは、線路や電気設備の状態を走りながら検査する業務用車両がありますが、九州新幹線にはそのような車両がありません。そのため、800系の一部の編成に検査装置を取り付けています。

【了】

【写真】「和」を強調した800系の車内

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